news zeroメインキャスター・有働由美子さんの人気連載「有働由美子のマイフェアパーソン」。コラムニスト・ラジオパーソナリティのジェーン・スーさんと対談した第52回を一部公開します。(「文藝春秋」2023年5月号より)
◆◆◆
インパクトあるタイトルの由来
有働 昨年末刊のエッセイ集『おつかれ、今日の私。』(マガジンハウス)と、3月24日発売のインタビューエッセイ『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』(文藝春秋)。立て続けのご出版おめでとうございます!
スー ありがとうございます。
有働 前からスーさんに聞きたかったことがあるんです。2013年のデビュー作『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(ポプラ文庫)以来、絶対タイトルで手に取っちゃうんです。このインパクトあるタイトルは誰がどう決めているんですか?
スー 2作目までは編集者の意向が大きかったですね。デビュー作のタイトルは、版元の社長から「もっとインパクトのあるタイトルはないのか」と押し戻された編集者が、「だな」を発売会議の最後で付けて。
有働 エイヤッと出したと。
スー はい。2作目の『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎文庫)は、私がブログのエントリーのタイトルにしていたものを、編集者がそのまま使わせてほしいと言うので、どうぞということで決まりました。
有働 この作品で講談社エッセイ賞を受賞されたんでしたね。
スー それ以降のタイトルは自分で考えています。私の書く文章には、なんとなく長いタイトルが好まれるんだなと思っています。『おつかれ、今日の私。』は短い方かもしれません。
レコード会社の手法で自分を売る
有働 本の略歴の1行目には「東京生まれ東京育ちの日本人」(笑)。“ジェーン・スー”は芸名であり、ラジオパーソナリティとしてはTBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」(月~木曜、午前11時~午後1時)やポッドキャスト番組などでご活躍です。大学卒業後は会社員生活を送っていたんですよね。
2023.04.28(金)
文=ジェーン・スー、有働由美子