居酒屋も大阪のほうが断然安い。とくに海鮮系が安く、東京はてっさ(ふぐ刺し)が3000円くらいしますが、大阪は1980円くらいが相場。居酒屋では知らないおじさんが話しかけてくるのでウザい面もありますが、安さは大阪の圧勝です」(大島さん)
ドンキより安い大阪の激安ディスカウントストア
買い物の便利さはどうなのか。妻と一緒に大阪に移り住んで5年ほどになる横島和昭さん(仮名、44歳)は「大阪のスーパーは安くて変な店が多いので面白いですよ」と言う。
「転勤族には吹田市など大阪北部の北摂エリアに住む人が多いんですが、そこに『生鮮スーパー たこ一』という変わった名前のスーパーがあるんです。雰囲気もスーパーというより市場で、とにかく肉も魚も野菜も量が多くてやたらと安いんですよ。
あるとき妻と一緒に買い物に行ったら、普通の街のスーパーのはずなのに、なぜか卸売市場のようにカツオが丸ごと1本売っていました。いやいや、一般の家庭はカツオを1本丸ごと買わないでしょと、さすがに度肝を抜かれましたね」(横島さん)
しかし、生粋の大阪人である吉川慶三さん(仮名、26歳)は「大阪にはそれよりもっとヤバい激安スーパーがある」と話す。
「激安ディスカウントストアというと、誰もが思い浮かべるのがドン・キホーテですが、大阪にはある意味でドンキ以上に有名なディスカウントストアがある。それが『ラ・ムー』です。
店内には大量の商品がダンボールに入ったまま陳列されているんですが、どれも信じられないくらい安いんですよ。なかでも僕のような若者にとってありがたいのがお惣菜コーナー。
ここではナポリタンなどのパスタが91円、からあげ弁当が198円、6個入りのたこ焼きが100円で売っていたりするんです。ありえない安さなので、マジで助かっています」(吉川さん)
ミナミのアメリカ村が“荒れた街”に
中心部に近いワンルームマンションの家賃が5万円、オフィス街には500円ランチがあり、スーパーのお惣菜も激安……。たしかに物価の面では大阪は相当住みやすそうな街に思える。
2023.03.02(木)
文=清談社