ここ数年、ご当地プリンや昔ながらの固めの喫茶店プリンなど、新たにプリンブームが到来しています。

 広島県三原市でも、特産品を使ったプリンで町おこしする「広島みはらプリンプロジェクト」を行っています。「広島みはらプリン」は町おこしというだけあり、地元の食材を使った個性的なプリンがずらり。さっそく食べ比べしてみました!

広島みはらプリンの数々を写真で見る


三原は広島観光の起点にぴったり

 三原市は、広島県のほぼ真ん中に位置しています。広島空港をはじめ、山陽新幹線の三原駅とJR山陽本線の三原駅、瀬戸内海の航路である三原港や須波港、大型客船も寄港可能な糸崎港などを有し、広島県内はもちろん、中国・四国地方、そして全国からも訪れやすい街です。

 JR広島駅からJR新幹線こだまで約30分、またはJR山陽本線で約1時間15分。港町・三原は、かつて毛利元就公の三男・小早川隆景公の城下町として栄えたエリアです。歴史情緒が溢れ、周りへのアクセスも抜群。広島観光の起点にもぴったりな場所です。

広島みはらプリンプロジェクトとは

 海と山に囲まれた三原には、季節を彩る果実や野菜、自然が育んだ牛や鶏、瀬戸内海のタコや魚など、山の幸・海の幸・里の幸がたくさんあります。

 そんな三原の食材を使って、もっと多くの人に三原の魅力を味わってほしい、という思いから誕生したのが広島みはらプリンです。

 プリンの語源である「プディング」は蒸し料理の総称なので、甘いプリンだけでなく、お肉や魚介、野菜を入れてお惣菜になる蒸し料理もプリン。「ならば、三原の特産物を親しみやすいプリンにすれば、三原市の特産物の魅力を伝えることができるはず」という考えから、このプロジェクトが動き出しました。

 広島みはらプリンの定義は「三原の食材をひとつでも使用して、三原を応援する人(店舗)によって作られたプリン」であること(認定制)。果実や牛乳・卵を使用した「デザートプリン」と、茶わん蒸しのような「デリカプリン」の2種類があります。

 まずは、三原港近くにある「喫茶室&DELIかねしょうカフェ」へ。1960年に開店した趣きのある喫茶室風カフェです。

 お店の看板商品である「初恋プリン」は、元々10年ほど前からお店で提供していましたが、広島みはらプリンプロジェクトの取り組みを知り、三原産の食材を取り入れて改良したそうです。

 初恋プリンはクリームチーズを使った濃厚な味わい。定番の「ビターカラメル」(写真上段左)や季節限定のプリンもあります。

2023.02.11(土)
文・撮影=根津香菜子