突然のお出ましに記者からはブーイングも……

「当日の発表で、突然お三方でお出ましになりました。上皇后美智子さまも皇后となって3年目にひどく腰を痛められたことがあるのですが、雅子さまも同じように腰痛になられたそうです。そうしたご体調への配慮もあるのだろうとは思いましたが、突然のご出席で取材設定もなかったことなどから、記者からはブーイングも出ていました」(報道記者)

 ご一家は、桑の葉を置く位置を相談なさりながら楽しそうに作業をされたそうだ。愛子さまは小学生の頃からお住いで蚕を育てているが、御養蚕所での作業を手伝うのは初めてのことだった。蚕の成長に天候が影響を及ぼすことを助手からお聞きになって、愛子さまは、ご自分が育てている蚕が例年より早く成長したことをお話しになったそうだ。

 御養蚕所での作業は、基本的に皇后が受け継いできたものだが、今上陛下は前回(5月19日)の御給桑の時も雅子さまとご一緒に作業をなさっており、歴史的観点からご興味をもたれているといわれた。

 雅子さまの腰痛が落ち着かれて、ご体調に回復傾向がみられたのは、夏に入ってからのことだった。

 7月8日、両陛下はこどもの日にちなみ、青森県の認定こども園をオンラインで視察。雅子さまは子どもに対する福祉や教育などへのご関心が高い。同園によると施設で行っている子ども食堂や高校生による学習支援の取り組みなどについて興味を示されていたという。

 勉強を教えてもらっている小学生4人との交流では、「説明が分かりやすくて、高校生だと気軽に話ができるので楽しいです」という感想を聞かれて、目を細められていた。

 雅子さまは、将来は教育関係の仕事に就きたいという女子生徒に対して、「将来の夢に向かって頑張ってください。お話を伺えてうれしく思います」とエールを送られたという。

 

 2022年の夏は猛暑が続いたことや地方公務が続く秋に備え、宮内庁職は両陛下に那須でのご静養をしていただきたいと考えていた。両陛下も一時は検討なさったと言われたが、新型コロナ感染者数や「都道府県をまたぐ移動」となってしまうことを鑑みて、見送られたという。

2023.01.10(火)
文=友納尚子