徐々に世界を旅する人も増えてきましたが、自由に海外へ行かれなかった時期に、日本が誇る四季折々の魅力に改めて気付かされたという人も多いようです。

 だから今こそ、手が届くところにある日本の魅力を再発見してみませんか?

 日暮れが早い冬の時期だからこそじっくり楽しめる夜のイルミネーション、静寂に包まれた雪景色など、ウィンターシーズンの魅力をたっぷり味わいたいもの。

 特集では、各エリアの観光の達人に、その地が誇る自慢の絶景・風物詩について教えてもらいました。

 今回はCREA編集部と宮崎県観光協会担当者が選ぶ、冬の風景をご紹介します。

 日本の各地に息を呑むような素晴らしい景色が広がっています。この先の旅の参考にどうぞ!

» 日本の隠れ絶景・風物詩リスト


◆鬼の洗濯板

 宮崎市南東部の海岸に浮かぶ、周囲約1.5キロメートルの小島・青島。日南海岸上に位置するこの島の周囲には、鬼の洗濯板と呼ばれる珍しい波状岩が広がっている。

 鬼の洗濯板は、正式には「隆起海床と奇形波蝕痕」といわれる国指定の天然記念物。数百年前に海中で出来た砂岩と泥岩の地層が、隆起して海面上に現れた後に、長期に渡る波蝕によってギザギザとした表面になったもの。

 青島からさらに南にある巾着島まで約8キロメートルに渡って続いており、目の前に広がる広大な奇岩群はまさに圧巻。早朝には海から昇る日に照られた神々しい光景を望むことができる。

 また、青島には縁結びの神様として有名な青島神社があるので、初日の出を拝み、初詣に訪れるに絶好のスポットだ。

鬼の洗濯板(おにのせんたくいた)

所在地 宮崎県宮崎市青島
https://www.miyazaki-city.tourism.or.jp/spot/10137

◆南郷城跡の桜

 日南市南郷町の南郷城跡で冬に咲き誇る桜の花。山の斜面や石垣をピンク色に彩り、広大な海や大島の眺望に映える鮮やかな景観が広がる。

「河津桜といわれる早咲きの桜で、日南海岸国定公園の借景とともに楽しむことができます。気温によっても異なりますが、例年2月初旬から中旬くらいに見ごろを迎えます」(宮崎県観光協会担当者)

南郷城跡の桜(なんごうじょうあとのさくら)

所在地 宮崎県日南市郷町中村甲字城山
https://www.kanko-miyazaki.jp/nichinan/kanko/0515nangousiroato.html

2023.01.14(土)
文=佐藤由樹