この記事の連載
カラキョイ地区のボスポラス海峡沿い、約1.2キロメートルを占めるガラタポートは、国内外のブランドのショップやレストラン、イスタンブール現代美術館などが続々とオープンしている、今もっとも注目されているエリア。海側の広い遊歩道は市民の憩いの場となっている。
さらに2022年9月には、1911年建造の郵便局を使ったショッピングセンター「ポストオフィス・ファッション・ギャレリア」がオープンし、新進気鋭のクリエイターが集まっている。建物は、元々病院としても使われていたもので、近年は客船利用者のイミグレーションとなっていた。そのイミグレーションを地下に移し、地上部分を修復して現代版バザール(市場)が造られたのだ。
そして、今回のグルメ情報は眺めのいいトルコ料理レストラン。旧市街、新市街を一望できる。
» 歴史と革新が交錯する国・トルコ イスタンブールの銀座ニシャンタシュ【前篇】を読む
» 歴史と革新が交錯する国・トルコ イスタンブールの銀座ニシャンタシュ【後篇】を読む
» 【イスタンブール最旬スポット】今、注目のクリエイターが集う「カラキョイ地区ボアズケセン通り」を読む
イスタンブールを代表する老舗コスメ&フレグランス「アトリエ・レブル・ヘリテージストア」
イスタンブールでレストランやホテルの化粧室に入ると、かなりの確率で同じボトルにお目にかかる。とてもいい香りの「アトリエ・レブル」の液体石けんやルームフレグランスだ。イスタンブールでも人気のこのショップは「ポストオフィス・ファッション・ギャレリア」の海側の1階にある。
今回の取材時、ちょうどガラタポートに新店舗「アトリエ・レブル・ヘリテージストア」のオープニングレセプションが催されていた。トルコの有名セレブも多数集まっていて、日本からは製薬会社のご担当も! 国内外からも注目を集めていることがうかがえる。
インテリアは、オスマン帝国を専門とする著名な美術研究家、セルダル・ギュルギュンが手掛けた。アンティークボトルや古文書、古い写真が飾られた店内は、オスマン帝国時代の創業当時の薬局からインスピレーションを得てデザインしたという。
「アトリエ・レブル」の歴史は、オスマン帝国の終盤の1895年に、若きフランス人薬剤師ジャン・セザール・レブルが、小さな調剤薬局を開いたことから始まった。創業地イスタンブールのベイオールで、オスマン帝国時代から現在まで継続して営業している唯一の薬局だ。
様々なスキンケア製品とフレグランスを製造している「アトリエ・レブル」。ブランドを代表する香りはラベンダーだ。1938年に創業者のレブル氏が庭で育てた花から作ったことが始まりだった。
今では、トルコの地中海地方ウスパルタ産の薔薇、同じくエーゲ海地方ボルドム産の柑橘タンジェリン、イタリアのジャスミン、フランス南部グラースのラベンダーなど、国内外の厳選した原料を使い、化学薬品を使わずに高品質で安全な製品にこだわっている。店の奥では、好みに合わせてその場でブレンドした製品を購入することもできる。
Atelier Rebul Heritage Store(アトリエ・レブル・ヘリテージストア)
所在地 Atelier Rebul Galataport Paket Postanesi , Karamustafa Paşa Mah., Kemankeş Cd. No:42, Beyoğlu, Istanbul
電話番号 0850-549-81-73
https://www.atelierrebul.com.tr/
https://www.atelierrebul.jp/
2022.11.21(月)
文・写真=たかせ藍沙