海ってなんて、楽しいの!

 今回も当時も、お世話になったのは「ダイビングチーム うなりざき西表」、そして迎えてくれたのは、ダイビングインストラクターで今は社長の大島佐喜子さん。日焼けした肌と潮焼けした金髪、くしゃりとした笑顔は、今も昔も変わらず、です。

 最初に西表島を訪れた時は、素潜りの練習はハードだし、耳抜きもできないし、沖縄合宿を最後にダイビング部をやめよう、と考えていた頃。それが1ダイブで180度、方向転換。海ってなんて、楽しいの! 海を仕事にしたいなぁ、と。

 西表島の海は色に溢れていました。崖を覆うサンゴに赤やオレンジ、黄色やブルーのカラフルなリーフフィッシュたちが花吹雪のように群れているのです。太陽光がたっぷり降り注ぐ浅瀬にも、一面のサンゴ。平和な光景が広がっていました。

 今回も崎山湾の「カメカメポイント」ではリュウキュウキッカサンゴやエダサンゴ、テーブルサンゴなど各種サンゴが花ざかり。「みだら浜」ではいろんなハゼのオンパレード。ちなみに図鑑の『新版 日本のハゼ』では収録されている534種のうち約95%が西表で撮影されたものだとか(淡水含む)。

 ダイビングインストラクターの大島さんのガイディングの、情報量の多さに感心。海の魅力を聞くと、バリエーションが多いことだと言います。

 サンゴが多く、砂泥域ではマクロ(小さな生物)系の観察、ドロップオフなどの地形の面白さ、大物がやってくる上級者オンリーの「オガン」など、見どころが多彩。しかも、どれも極上なのです。

2022.11.05(土)
文・撮影=古関千恵子