まだ見ぬ土地で見つけた、とっておきの旅時間
「今度の旅はどこに行こう」「せっかくなら、初めての場所に行ってみたい」。
次の旅先に悩んでいるなら、おすすめしたいのが、島根県西部の「石見 (いわみ) エリア」。
古くからの独自の文化が息づきながら、おしゃれな新しいスポットも誕生している、まさにこれから注目のエリアです。
石見エリアへのアクセスで便利なのが、羽田空港からANAが毎日2便を運航している萩・石見空港。午前便なら、羽田を8時25分に出発して、石見には10時05分着。午前中からたっぷり旅を楽しむことができます。
さらに、萩・石見空港を2名以上で往復する旅行者には、レンタカーをなんと2日間2,000円で借りることができるキャンペーンも実施中です (2023年3月末まで)。
◆山陰のモンサンミッシェル
さて、今回の石見エリアの旅のテーマは、「ワイン」と「美肌」と「福」。
まずは、旅の安全と幸福をお祈りしに宮ヶ島 衣毘須 (えびす) 神社へ。“山陰のモンサンミッシェル” ともいわれる、絶景の開運スポットです。
神社の周りには、鮮やかな原色の海が広がっています。晴れた日には、その色彩はいっそう美しく、“山陰ブルー” と称賛されるほど。心がすっきり解放されて、素敵な旅の始まりとなること間違いなし!
◆ぶどう園が経営する人気パン屋さん
幸運をしっかりお祈りしたあとは、車で15分ほどのところにあるパンとコンフィチュールのお店「モヌッカ」へ。こちらのお店、70年近くにわたってこの地で畑を守ってきた「田中葡萄園」による経営です。
お店が開くのは、毎週木・金・土曜と第4日曜のみ。開店からしばらくすると、ハード系からおやつ系まで約80種のパンがずらりと並んで、店内は幸せな香りでいっぱい。製パン担当の次藤佳絵さんはパティシエ経験もあり、焼き菓子やコンフィチュールのおいしさも評判です。
そして、この秋には “自園自醸” のワインがデビュー!
農園3代目の田中祐己さんが長年にわたり研究を重ね、満を持して世に送り出される、夢のワインです。
ぶどうの木が描かれたラベルも素敵な “Domaine Tanaka (ドメーヌ・タナカ)” のワイン。今回リリースされるのは、赤・白各4本で、なかでも注目が、世界でも田中葡萄園でしか栽培されていない独自品種「ブラックトルネード」を使った一本。
「車の運転は、このあとずっとおまかせして大丈夫ですよね (笑)」と、さっそくテイスティングする磯村さん。
「わぁ、いい香り……。そして本当においしい。こんなお店が近くにあったら毎日通っちゃいそう。お隣に引っ越してきたくなりますね」。
◆スタイリッシュなホテルで温泉&ランチ
石見エリアの旅で、ぜひ立ち寄りたいのが、古くから山陰と山陽を結ぶ交通の要衝であり、中世日本の香りを伝える街・益田。美しい建築も見どころの島根県芸術文化センター「グラントワ」などの必見スポットがあるほか、スタイリッシュな空間で話題の「マスコスホテル益田温泉」も必訪です。
館内には、家具やファブリック、器など、地元の職人さんやクリエイターとのコラボレーションで生まれたアイテムがふんだんに取り入れられ、益田の新しい魅力を発信する新感覚の “クラフトホテル” となっています。
市街にいながら温泉を楽しめるのもポイント。
宿泊ゲストだけでなく、日帰り入浴も可能で、広々としてまるでプールのようなお風呂は、最高に気持ちいいです。
また、1階のロビーエリアには、地元の石見焼や萩焼などとコラボしたオリジナルプロダクツを購入できるショップコーナーも。
ユニークなのが、この地方の特産「石州 (せきしゅう) 瓦」とのコラボで誕生したお皿。独特の色合いと質感に魅了されます。
そして、「マスコス・バー&ダイニング」にも、石見エリアならではがいっぱいです。
石見エリア東部の江津 (ごうつ) 市を拠点に建築や家具作りを手がけている「SUKIMONO」のテーブルや椅子が配され、石見焼などの器の上には地元の新鮮食材を使ったお料理が……。
ランチで人気のハンバーグは、ジューシーで旨みたっぷり。地元ロースターが仕上げるスペシャルティコーヒーや、上質なスウィーツも美味。さらに、ディナーには焼き立てピッツァや海の幸のアヒージョなどが登場し、ゆったりくつろぎながら味わえます。
2022.11.17(木)
文=矢野詔次郎
写真=志水隆
協力=(公社)島根県観光連盟