瀕死から回復する方法
一方で、知っているひとからの直接の指摘はちゃんと受け止めるようにしています。その場合はやっぱりへこむし、引きずります。
たとえば大学時代、基本的にいまと変わらないキャラクターだったので、サークルなどでは「チャラい」と言われていました。彼女がいるときは、他の女性と遊んだりすることはなかったし、合コンに行くこともなかった。でも、女の子の友達は多かったし、コミュニケーションに長たけているほうだったから、遊びまくっているような目で見られることが多くありました。
みんなを楽しませようという気持ちが強いばかりにそんな目で見られるなら、つまんない人間になったほうがいいんじゃないか、と思いかけたこともあったけど、やっぱりそうはできなかった。
どうしてかといえば、そこまで自暴自棄にはなれないから。
リーダー失格
大学ではゼミの幹事長になり、人生ではじめてリーダーの役割を引き受けました。だけど、評価は最悪で、「幹事長とは名ばかりで、能力もないし、責任感もない。何もできてない」と、さんざん言われたものです。
そのときは「そんなことはない。一生懸命やっているよ!」と言い返したんだけど、それも意味がなかったんだと思います。
なぜって、自分がちゃんとやっているつもりでいても、周りからそう見えていないのだったら、やっていないのと同じだからです。
「俺って能力がないのかな」、「みんなにダメ出しされて嫌われて、ゼミに行きづらいな」と悩んで、そのときもやっぱり引きずりました。
「頑張っているのに見ていないだけじゃないか」と言い返したい気持ちもわかります。でもそれって実は他責思考の表れですよね。
伝わっていないのは、自分に原因があるのだと、冷静に考えれば気づくものです。そういうときは自問自答してほしいです。自責は一瞬苦しいと思います。
でも、自分を成長させる機会をつくってくれてありがとう、と思えればポジティブだし、長い目で見ると圧倒的に得ですよ。
2022.11.01(火)
文=黄皓