即位70周年で集うロイヤルファミリー ©共同通信
即位70周年で集うロイヤルファミリー ©共同通信

 今回天皇陛下は、国葬の前夜にバッキンガム宮殿で開かれたチャールズ国王夫妻主催のレセプションにも出席され、各国の首脳や王族らとともに過ごされたという。

 両陛下にとって、2020年のエリザベス女王からの招待は特別な意味をもつものだっただろう。結婚直後からお子さまのご誕生に関心が集まり、様々な報道があったなかで、「しばらくこちらで暮らしてはいかがですか」と、英国での生活を勧める手紙がエリザベス女王から届いたという宮内庁関係者の証言が報じられたこともあった(毎日新聞、2001年12月2日)。これは愛子さまご誕生翌日の記事で、あれから約20年が経った。皇居・御所を出発される両陛下を、ブラックのアンサンブルをお召しになった愛子さまが落ち着いたご様子でお見送りされたことは、感慨深い。

皇居・御所を出発される天皇皇后両陛下と、両陛下を見送られる愛子さま ©時事通信社 
皇居・御所を出発される天皇皇后両陛下と、両陛下を見送られる愛子さま ©時事通信社 

 10月からは約2年8カ月ぶりの地方訪問が予定されている。10月1日、天皇陛下が栃木県で行われる「国民体育大会」の総合開会式へ出席されると発表されたところだ。雅子さまもご体調に支障がなければ出席されるという。国内での感染対策を徹底されながらも、両陛下がオンラインではなく現地へ足を運ばれる初めの一歩に、イギリスご訪問が大きな後押しとなるのではないだろうか。

2022.09.29(木)
文=佐藤 あさ子