台湾の人たちは困っている姿を見たら、手を差し伸べる

 台湾人は、自らを「好客」と言う。これは「おもてなし好き」「お客さん好き」という意味の言葉で、お客さんへの愛の重さに自覚があるのだ。「台湾人は、テーブルの下で借金してまでご馳走する」と言われているが、どんな状況でも料理は余るほど注文する。余らないと足りなかったのかと不安になる。

 海外からのお客さんには、仕事を休んででもフルアテンド。なんなら一緒にいる間は客に財布を開かせない、なんてこともある。そして、見ず知らずの外国人にも、困っていたら手を差し伸べたり、おごる。

 「わざわざ来てくれてありがとう」「台湾でいい思いをしてほしい」お客さんが来るとなったら、台湾人はそわそわ。いつも、嬉しそうに待っている。

◆愛は無駄にしない

 注がれたお酒、出された食事を頑張って食べるといくらでも追加してしまう。好みを聞かずに注文する人も多いので、台湾人の愛を無駄にしてしまわないように食べられないものは先に伝えよう。

◆会計はこっそり先に

 ほぼ食べ終わってふ~っと腹鼓を打つ頃、台湾人はトイレに行く。そして、レジで先にこっそりお会計を済ませてしまう。お客さんと割り勘はまず考えない。逆に我々が、台湾人を迎える側になった時、同じような接待はできないと思ったら、台湾人より先にレジに行ってお会計をしてしまえ!

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青木由香さん

神奈川県生まれ。台湾在住。多摩美術大学卒業後、世界各国を旅行するなか2003年に台北で語学を学ぶ。2005年に台湾の出版社から出版した『奇怪ねー台湾』がベストセラーに。2011年よりJFN系ラジオ『楽楽台湾』のパーソナリティを8年務める。2015年、台北に台湾のいいものを紹介するショップ&ギャラリー『你好我好(ニーハオウーハオ)をオープン。「ほぼ日」の連載『台湾のまど』や各メディアで大好きな台湾を日本に紹介している。著書は『台湾ニイハオノート』『好好台湾』『最好的台湾』『台湾のいいものを持ち帰る』など多数。

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