「呼んだ?」とばかりにひょっこりと顔を出しているのは、大阪府池田市の五月山動物園で飼育されているウォンバットのワイン(オス・33歳)。実は彼、ギネスにも認定された世界最高齢のウォンバットだ。だが、つぶらな瞳で来園者を魅了し、お尻を揺らしてかわいらしく歩く姿は元気そのもの。
「長寿の秘訣は人間と一緒で、よく食べて寝て、そして適度に運動すること。あとはすごく人間が好きな子なので、動物園という環境にマッチしているんじゃないかなと思います」(飼育員)
池田市では「ウォンバット課(自称)」が始動
ワインの世界最高齢達成を機に、池田市では「ウォンバット課(自称)」が始動したという。活動内容は一体?
「市のプロモーション課にウォンバット好きの有志職員らが加わり、広報イベントなどを企画しています。今は勝手に課を名乗っているだけですが、いつか“自称”が取れたら。ウォンバットは日本に6頭しかいない珍獣で、うち4頭が五月山にいます。『池田といえばウォンバット』と認識してもらえるよう頑張ります」(担当職員)
実は「いつでも見られる」とは限らない
ただ、ウォンバットはいつでも見られるとは限らないのでご注意を。
「ウォンバットは暑さに弱いので、健康のため当面の間12時から16時までは屋内に入れています。ウォンバットを見るなら開園直後か閉園直前の時間帯がチャンスです」(飼育員)
33年の“熟成”を経て出番急増中のワイン。味のあるかわいさで、今後も活躍してくれそうだ。
2022.09.17(土)
文=「週刊文春」編集部