信州の恵みとピュアなワインのペアリング

●松本本箱[長野/浅間温泉]

 ペアリング「冷前菜 松本産アスパラガスのグリル & モメント・モリ・ワインズフィストフル・オブ・フラワーズ2020」。

 山で採ってきた木の香りをつけたオイルがアクセント。オーストラリアの森に囲まれたワイナリーの白で清涼感が際立つ。

 ペアリング「温前菜 安曇野放牧豚の生ハム & 安曇野ワイナリーシャルドネ2020」。

 クリーミーな味わいを辛口の白がキリリと引き締める。

 ペアリング「肉料理 短黒牛のグリル & ファンキー・シャトーファンキー・ルージュ2020」。

 華やかな香りの赤ワインが、薪火でグリルした牛肉の燻香と好相性。

 薪火のグリル台が中央に鎮座するダイニングは、オープンキッチンを囲むカウンターが特等席。

 目の前で仕上げられていく皿、薪火の炎と香り、注がれるワイン……。

 臨場感たっぷり。

胃袋を満たした後はお湯で心身を癒やす

「松本本箱」で温泉と本にどっぷり浸る非日常へ

 松本駅から車で約20分。創業336年の歴史を誇る老舗旅館「小柳」の再生を中心に、浅間温泉街を丸ごとリノベーションするプロジェクト「松本十帖」の一環として昨夏オープン。

「全室が源泉かけ流しの露天風呂付きなので、時間を気にせず温泉を楽しめます」(田辺さん)

 1階には、「知らなかった世界に触れ合える本」を基準にセレクトされた書店があり、ローカルガストロノミーを掲げるレストラン「三六五+二(367)」の壁にも食にまつわる本が並ぶ。

 地元信州で採れた食材を使ったコース料理とお酒を味わった後は、ベッドや畳に寝そべりながら、本の世界に没入できる。

 敷地内にはベーカリーやショップ、シードルの醸造所があり、敷地外にも空き家だった長屋や共同浴場の一部を利用した2つのカフェが点在。

 宿の中で過ごすだけでなく、のんびり温泉街を散策するのも楽しい。

●湯冷ましつぶやき

「松本本箱」がある浅間温泉は1300年の歴史を誇り、「束間」の名で日本書紀にも登場する。

松本本箱

所在地 長野県松本市浅間温泉3-15-17(レセプション)
電話番号 0570-001-810(自遊人総合窓口)
宿泊料金
◆1室1名利用時の1名最低料金 1泊2食付き (平日)32,481円~(休前日)42,506円~
◆1室2名利用時の1名最低料金 1泊2食付き (平日)26,752円~(休前日)33,913円~
※アルコールペアリング 5,500円~
ひとり対応 通年
客室数 24室
食事 夕:食事処(個室あり)/朝:食事処(個室あり)
チェックイン 15:00/チェックアウト 11:00
アクセス JR松本駅から車で20分、JR松本駅よりアルピコ交通バスで約30分、浅間温泉下車
https://matsumotojujo.com/journal/
●Wi-Fiあり

●推薦してくれたのは……

田辺千菊さん[フリー編集者]
山路美佐さん[B.EAT代表]

2022.06.28(火)
Text=Noriko Wada〈松本本箱〉,Kaori Minetsuki〈酒の宿 玉城屋〉,Yuko Harigae(giraffe)
Photographs=Atsushi Hashimoto〈松本本箱、酒の宿 玉城屋〉

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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