しかも、多色ペンでありがちな、黒インクだけ早く無くなってしまう問題に対し、黒だけインク量を70%も増量した新しい替芯を開発。サイズも形も同じで、見た目には他の色の替芯とほとんど区別がつきませんが、じつはこのチューブの壁を薄くすることで、内径を広げ、容積を劇的に増やすことに成功しています。

 もちろん書き味はなめらか系油性ボールペンとして圧倒的に評価の高い「ジェットストリーム」芯。見た目は地味ですが、隅々にまで配慮が行き届いた安心感抜群の多機能ペンです。

 

5、“音ハラ”を防ぐボールペン「カルム」

〈【Calme(カルム)】ぺんてる株式会社 150円~500円+税 2021年12月15日発売

[HP]https://www.pentel.co.jp/products/ballpointpens/oilbased/calme/〉

 社会人として他人に迷惑をかけないよう心掛けるのは当然ですが、人それぞれ感じ方は違うもの。たとえば音についても、キーボードを叩く音とか、ボールペンをカチャカチャノックする音も、人によっては耳障りに感じる場合があります。最近は「音ハラ」という言葉もあるようで、自分は気にならなくても、配慮するに越したことはありません。

 この「カルム」というボールペンは、これまでとは異なる静音機構を内蔵することで、従来よりもノック音を66%も軽減しています。全くの無音ではありませんが、しっかりノックした感触はありつつも明らかにカドのとれたやわらかなノック音になるので、使い勝手も損なわずに、優しい印象になります。

 またこのペンは、グリップ部分にもこだわりがあります。高級カメラのグリップ部分などによく使われる革シボ加工という、革のような凹凸パターンが刻まれていることで、しっとりとしたさわり心地で、指先にしっかりグリップしてくれます。その効果は他人に対してだけでなく、使っている自分の集中力アップにもつながるかもしれません。

 

6、やっぱり減らない手書き…“3分練習メニュー”がついてくる「ビモア」

〈【美文字練習セット「ビモア」】ゼブラ株式会社 1000円+税 2021年11月30日発売

[HP]https://zebra-bimore.jp/〉

 デジタル化が進んだとはいえ、手書きがゼロになることはまだしばらくなさそうです。自分のメモならまだしも、仕事で他人に見せる書類の文字がヘタだとちょっとカッコ悪いですよね。やはり、一社会人として、上手とまではいかなくても、それなりに整った文字を書きたいものです。

2022.06.16(木)
文=高畑正幸