
銀座の中心地に建つアルマーニ / 銀座タワー。その10階にあるのが、ラグジュアリーかつイタリアンキュイジーヌを楽しめる「アルマーニ / リストランテ」だ。
ブランドショップが並ぶ銀座中央通りでも指折りの華やかな場所だが、実は、ジョルジオ アルマーニはかなり早くにサステナビリティや環境問題に取り組んできたブランド。歴代最年少でエグゼクティブシェフに就任したカルミネ・アマランテ氏が提案する新コース、その名も「サステナビリティ」とは?
「食を扱う者としての使命を再考した」

ファッション界でも特に地球環境などに関心が深く、いち早く最先端のインスピレーションとサステナブルな考え方をコレクションに同居させてきたジョルジオ・アルマーニ氏。2020年、エグゼクティブシェフに抜擢されたカルミネ・アマランテ氏が同じように、より強く、環境や農業、食の未来について考えるようになったのは自然なことだったに違いない。
2021年にはフードロスバンクの協力をもとに、ロス食材を主役にしたコース「ロスフードメニュー」を展開し、注目を集めたばかりだが、今回も同じくフードロスバンクの協力を得て、ずばり「サステナビリティ」という名前のコースをスタートさせた。
広く、深く、「食」をめぐる問題を考える

カルミネシェフに驚かされるのは、その視野の広さだ。
コース「サステナビリティ」には3つのテーマを掲げている。
① 日本米のサポート
ソウルフードである日本米の需要はどんどん下がっており、多くのロスが生まれている。そのために日本米をリゾットに提案。注目のシェフがこのような取り組みをすることには大きな意義があるはず。
② 地方のサポート
シェフが実際に日本各地の産地や生産者を訪問。今回のコースでは北陸をフォーカスした。
③ ロスフードのサポート
今回のコースを作る際、基本的に厨房ではごみを出さない。そのままでは食べにくい野菜の根や切れ端はスープの出汁に使うなどの工夫がなされている。
2022.05.26(木)
文=CREA編集部