「春キャベツと桜エビの蒸し焼き」の作り方

 春キャベツは半玉を半分に切りまして、

 それをさらに3等分に切ります。ざっくりで構いません。

 フライパンにオリーブオイルをひいて、春キャベツをひとかたまりずつのせていきます。写真のように、断面とフライパンが接するように置いてください。

 切っていると必ずポロポロとこぼれて、まとまらない葉が出てくると思います。それらはざっくりまとめて、フライパンのすき間に入れ込んでください。

 強めの中火に4分ほどかけます。

【ポイント1】
火にかけたら、いじらず放置しましょう!

 菜箸などでいじる必要はありません。

 4分後、フタを開けて全体を返した状態がこちら。

【ポイント2】
春キャベツに焼きをつける。

 この焼きによって香ばしさが出て、風味の要になりますよ。先のポイントで「いじらず放置」としたのは焼きをつけるため。触ると焼きがつきにくくなるのです。

 桜エビとだしを入れて、フタをしてまた4分間加熱していきます。今度は普通の中火にしてください。

 おだしなんですが、今回は「いりこと昆布」で指定させてください。春キャベツにこのおだしがよーく合うんですよ。もし難しければ、いりこ(または煮干し)の濃いめのおだしでも構いません。

 いりこと昆布は水2カップ(400ミリリットル)に対していりこ8~10匹、だし昆布は7~8センチ角ぐらいを目安に、しっかりと濃いめに。おだしというより調味料感覚に考えて。煮干しは頭など取らずそのままで。

 水出しの場合は6~7時間ほどつけておけばOK。昆布からだしが出ると、水にぬめりが出ますけど、驚かないでくださいね。

 4分経ったらフタを開けて、塩を入れて全体をよく和えます。さあ、もう完成。盛りつけていきましょう。

 桜エビは、少量をとっておいて、最後に散らすときれいに盛れますよ。

 春キャベツと桜エビの風味を楽しみたいので、塩味はごく控えめにしてますが、お好みで増量してください。ちょっと追いオリーブオイル(分量外)してもおいしい。

 おかずにおつまみに、どちらでもいけます。白ワインやスパークリングに妙に合いますよ。ぜひお試しあれ。

 ちなみにこの春キャベツと桜エビのペア、ペペロンチーノ風にパスタにしてもいいし、味噌汁の具にしても実においしいんですよ!

 ではでは、また来月お目にかかります。

白央篤司(はくおう あつし)

「暮らしと食」がテーマのフードライター。著書に『にっぽんのおにぎり』 (理論社)、『自炊力』 (光文社新書)など。現在オレンジページ、メトロミニッツ、ハフポストなどで連載中。料理家としても活動、企業へのレシピ提供などを定期的に行う。人物撮影:内藤恵美
http://hakuoatsushi.hatenablog.com/

Column

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2022.04.03(日)
文・撮影=白央篤司