掻き方については、何も意識せず始めると、普段の手クセで同じところばかり掻いてしまいがちです。そのため、頭皮全体をまんべんなく掻くことを意識しましょう。時間としては、30秒~1分ぐらいで十分です。気持ちいいと感じる程度で十分で、頭皮が痛くなるほどやる必要はありません。

 また、髪の毛を擦る必要はありません。昔テレビで見たような、片側に寄せて髪を擦り合わせるやり方は、不正解です。これでは、キューティクルに摩擦を与えて痛んでしまいます。髪の毛は泡が触れるだけでも汚れが落ちるので、軽く揉んで泡立てる程度にしましょう。

 頭にはツボが多いので、気持ちいい箇所をマッサージするのも良いでしょう。頭皮を指の腹で掴んで、気持ちいいと感じる程度に動かすだけでも効果があります。

 昨今ヘッドスパへの関心が高まっていることもあり、シャンプー用のブラシの需要も再燃しています。自分の手では再現できない触感で、イタ気持ちよくシャンプーすることができます。しかし、その品質はピンキリで、物によって触感の良し悪しが出てしまうので、安価なものはオススメできません。

 

4. シャンプーはよく流しましょう

 シャンプーの工程の中でも、特に怠りやすいのが「シャンプーの流し」です。見た目の泡が無くなった程度では流し切れておらず、まだシャンプーが頭に残っています。

 シャンプーは完全に洗い流さないと、髪の毛に残留して“もったり”と重たくなったり、頭皮に残留し臭いや痒みの原因にもなります。

 そのため「頭を掻く」ことよりも、「シャンプーを流す」ことに時間を多くかけた方がいいです。自分が「烏の行水」だと自覚されている方は、ふだんの3倍の時間はかけて流しましょう。

 特に流すときに注意するのは、襟足です。襟足は後頭部からくぼんでいるため、髪の毛が一番密集する箇所です。そのため、頭皮までシャワーが通りにくく、元々通気性も悪いため、毛量の多い方は頭皮の異変や、臭いが出やすいところです。

2022.03.27(日)
文=操作イトウ