関西男子の生態を描いたマンガでツイッターから火が付いた漫画家の新藤たそさん。姉から預かったハムスターに心奪われ、6畳一間に5人で集まってDS三昧……。若リーマンの日常に滑り込んできた笑いを各話1~3ページで切り取った前著『ほっかほか!なにわリーマン』につづき、待望の最新作『ゆるリーマン』が発売! それを記念して、著者初のインタビュー、スタートです。(全2回の1回目。後編を読む)

SNSに投稿した作品で漫画家デビュー

――まずはペンネームについてお伺いします。「たそ」の由来は何でしょう?

新藤たそ(以下、新藤) 学校のあだ名やったんです。由来はちょっと分からないんですけど、いつの間にかみんなにも、担任からも、「たそ」と呼ばれていて。本名にはかすりもしないんですけど。

――では、この作品を描こうと思ったきっかけからお聞かせください。

新藤 なんとなくマンガを描いてみようと思って、SNSに投稿してみたら、思った以上にいろんな方が読んでくださったので続けていって。

――ツイッター経由で文春から声がかかったということですが、他の出版社からも声がかかったのでは?

新藤 はい。他所からも連載や単行本のお声がけをいただいていたんですけど、最初はお断りさせていただいていて……。ちょっと気取ってたのかもです。でも、人生何でも新しいことに挑戦せなあかんなと思いなおしました。

「関西弁が好きになりました」という感想が嬉しい

――どの味を取るかの“デザートじゃんけん”など、職場で緩んでいるリーマンたちの描写にクスッとしてしまいます。ネタはどうやって考えているんですか?

新藤 友達と遊んでいる時とかしゃべっている時に面白いことを言ったり、言われたりしたらそこからネタをパクる……というか吸収させてもらって、ストーリーに当てはめていく感じです。

 

――面白いお友達が多そうですね。

新藤 はい。みんな、めっちゃ面白いです。

――小林たちの間で交わされる関西弁の響きが柔らかくて癒されるのも本作のポイントだと思います。関西弁でネームを描くことのメリット、あるいは難しい点とかってありますか?

2022.03.22(火)
文=山脇麻生