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このときめきを届けたい、とCREA2021年秋号にて企画されたBL座談会が再び! 誌面を飛び出して、LOFT9 Shibuyaでの観覧ステージを同時配信しながら、イベントが開催されました。
「BLドラマ最高!」という乾杯の音頭で始まったイベントの前半は、ドラマ年表を参照しながらの熱いトーク。この年表は「実写化された日本のBL作品、および男性同性愛をテーマとする日本の実写作品」について、金田さんがエスムラルダさんの助言を受けつつ作成したものです。
「同窓会」が放送される日は「二丁目から人がいなくなった」
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エスムラルダ(以下E) この年表は力作ですね!
金田淳子(以下K) 急遽作ってみたのでまだまだ不備があると思いますが……。まずエポックメイキングだったのは、BL原作ではないのですが、1993年に日本テレビが制作した「同窓会」。当時はBLというジャンル名もなく、そもそも私のような趣味の人間がいることが一般的には認知されていなかったので、いわゆる「腐女子狙い」の作品ではないと思います。でも毎回なめるように観てました(笑)
E ゲイの間でも超話題になりましたよ。実際に新宿二丁目にあったバーが撮影にも使われていて。「同窓会」が放送される日は「二丁目から人がいなくなった」っていう都市伝説も(笑)
K 時代の限界があるので、いま放送したらかなり問題になる部分もあると思いますが、脚本の井沢満さんを筆頭に、きわもの的な扱いを狙っていたわけではなく、真剣に取り組んでいたそうですし、性描写含め、かなり踏み込んでいる内容でしたよね。
E 今を時めく人たちも出演していましたね。
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K その後は時代が飛びますが、重要作品として2001年のフジテレビ月9枠「アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜」があります。これはよしながふみさんのマンガ『西洋骨董洋菓子店』が原作で、厳密にはBLレーベルの作品ではないのですが、メインキャラの一人がゲイであることが物語の重要な要素になっています。ドラマ単体として見るといいドラマだったのですが、このゲイという設定が完全に消されてしまって、私はもちろん、周囲の原作ファンも怒っていました。
E 私も怒りました(笑)。月9でゲイ? しかもタッキー? 藤木くん? ってなったのに……。
オカリナ(以下O) わざわざカットしてまで……という感じですよね。
K 原作を知らずに見るといいドラマでしたし、もちろん原作者や出演者を責めているわけではないのですが、非常に残念でした。
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E ちなみに金田さんは3次元の方が見分けられないんですよね?
K そうなんです、イケメンとイケメンが出てたらわからない。
O どうやって楽しむんですか!(笑)
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この後、2000年代から2010年代半ばまで、ビデオプランニング等の制作した映画が数多く劇場公開されていく。単館で劇場公開し、セルDVDで利益を得るというのがBLファン層に向けた実写作品の主流のビジネスモデルになっていた。それが大きく変わるきっかけになったのがテレビ朝日制作の「おっさんずラブ」の登場。まず単発ドラマが2016年に放送される。
2022.03.17(木)
文=てれびのスキマ
撮影=平松市聖