“節操のない”宇垣さんが昨日買った漫画

――ちなみに昨日(取材日は12月中旬)、買った新しい漫画とかありますか?

 えぇ、何だろう? 昨日買ったやつは『マロニエ王国の七人の騎士』の6巻。岩本ナオ先生は絵も可愛いしこの前の作品も面白かったからこれも絶対に面白い。あとは『ブラックナイトパレード』。『聖☆おにいさん』の中村光先生の作品なのでそんなの面白いじゃん! 『凪のお暇』の新刊も出たので買いましたね。あ、『作りたい女と食べたい女』の2巻も! 帯を書かせていただいたんです。

――それ全部昨日の話ですか?

 はい! 全部買いです。漫画のためのお金に対する気合いがすごいので……。

――宇垣さん流の、はじめての漫画を手に取るときの心得とは?

 本当に私は節操のない漫画好きなので、「読むぞ!」とかではなく呼吸みたいな感じです。お風呂に入る、ご飯を食べる、漫画を読む、みたいな。

 漫画だけでなく私は小説も好きだしフィクションの物語全般を愛しているんですけど、その中でも漫画の良さはとにかく手軽さ。小説は基本、紙で読むんですけど、漫画は電子書籍で買ってもいいと自分を許していて。夜の12時過ぎぐらいにアプリで新刊が更新されるので、毎日夜中に指先で新刊を購入します。電子書籍の良いところは、買った実感がないところ……(笑)。

――タイトルとか表紙とかで選ぶ?

 「この絵可愛い!」「タイトルが良い!」ってジャケット買いすることもありますし、好きな漫画家さんの新刊なら絶対買います。

 あとは、話題になっている作品は絶対に面白いから、好き嫌いせずに買うと自分のなかで決めています。話題になっている作品には推されているだけの理由が必ずあると思うんです。対象年齢層が違うなと思っても、普段読まないジャンルでも、絶対に買うようにしています。

――そういった評判はどこから入手していますか?

 人の口コミやネットの広告ベースの評判とか、あとは「このマンガがすごい!」(宝島社)などの各賞、アニメ化・映画化の原作になる場合ですかね。異なる形に変換しても面白い作品っていうのは、ストーリーに力があるということなので。

2022.01.26(水)
文=CREA編集部
撮影=深野未季