#232 Lake Shikotsu
支笏湖(北海道)
札幌から車で1時間ちょっと、新千歳空港から約40分。札幌から気軽に行ける湖畔リゾートにして、支笏洞爺国立公園の豊かな自然に触れられる支笏湖。
支笏湖の特徴は、最深部で360メートルを超える全国2位の深さ(1位は秋田県田沢湖)。深度がある分、周囲は約40キロメートルと琵琶湖の約9分の1の面積ながら、貯水量はその4分の3もあるとか。
そんな深さと冬季の強い西風によって湖面が結氷することがめったになく、日本最北の不凍湖でもあります。
また、クリアな湖水は透明度20メートル以上、時に30.7メートルをも記録。その水質の良さは、環境省の湖沼の水質調査で2007年から11年連続で日本一に君臨したほどです。
そんな清らかな水をたたえた支笏湖の独特な色は、“支笏湖ブルー”と呼ばれています。夏はミズナラやイタヤカエデの木々の緑が穏やかな湖面に反射し、水際では緑がかったブルー、沖に出るにつれ澄んだブルーのグラデーションが愛でられます。
そんな支笏湖が誕生したのは、今から約4万年前の火山活動によって(諸説あり)。
風不死岳(ふっぷしだけ)、続いて恵庭岳(えにわだけ)、樽前山(たるまえさん)の順で、1,000メートルを超える山々が外輪山として出現し、ひょうたん形のカルデラ湖、支笏湖が形成されました。
ちなみに、支笏湖はアイヌの言葉で「シ・コツ」、これは「大きな窪地」という意味。でもこの名前、カルデラ湖とは関係ないそうです。
2021.10.09(土)
文・撮影=古関千恵子