ハイエンドブランドの複合系コスメの主役は植物

 肌にやさしいイメージを抱きがちな植物成分。けれど、そのおおもととなる植物は、元来生命力に溢れた存在。スローなテンポで穏やかに効かせることもできるが、パワフルに効かせることもできるのだ。さらに、最先端のテクノロジーを駆使すれば、植物のさらなる可能性を引き出すことができる。

 それを実現しているのが高機能コスメといわれる品々。植物に口がきけたなら「私に、まだまだこんな力が潜んでいたとは!」と言うはずだ。

 また、たった1種類の植物のために、独自の技術を開発することに情熱を注ぐブランドもある。たとえばPFAと呼ばれるシャネルの独自の分離抽出技術。オーダーメイド仕様で、極限まで抽出の精度を高める。ヘレナ ルビンスタインは、最先端のバイオテクノロジーを使って、植物にしか存在しない始原細胞の培養に成功。さらに、植物成分を主役に立てながら、植物だけにこだわらない。ケミカル成分を脇役にして高い効果を狙うのもハイブリッド系の特徴だ。

2011.08.23(火)
photographs:Hiroshi Nakata
text:Motoko Nomura

CREA 2010年11月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

母になる!

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