#3 黒毛和牛と10種スパイスのごろごろビーフカレー

レトルトカレー界の王者現る!

 成城石井オリジナルのビーフカレー。値段を知っているからではないですが、これはレトルトカレー界の王様と呼びたい一品です。

 パウチを開けるとスパイスのよい香りが。ガラムマサラやターメリック、カルダモン、クローブなど10種類ものスパイスが使われています。トマトと赤ワインビネガーの上品な酸味が食欲をそそります。

 そして何より、主役の国産黒毛和牛のボリュームがしっかりあるのが嬉しいポイント。お肉が柔らかくて口の中で溶けていくような印象です。購入にちょっと勇気がいるお値段ですが、食べているとレトルトということを忘れてしまうほど本格的な味わいで、外食のランチ一回分と思えば、その価値は大いにあり!

 食べるとちょっとリッチな気分になれる、不思議なレトルトカレー体験でした。

 なお、成城石井にはスー帯プやパスタソースなどを揃えた人気の「成城石井 desica」というシリーズもあり、お手頃な価格帯のカレーも。そちらもおいしいですよ。

#4 石濱匡雄&ユザーン監修 ベンガリーマトンカレー

インドを旅する気分になれるマトンカレー

 袋を開けて、思わず声が出てしまいました。これはレトルトカレー人生で最大の具の大きさ! 箱入りのレトルト商品でこんな大きな具って実現できるんですね。なんて大きなマトン! なんておおきなじゃがいも! と、語彙力を失うほどのサイズ感。

 『ベンガル料理はおいしい』の著者でシタール奏者の⽯濱匡雄、タブラ奏者のユザーン両氏が監修し、ベンガルの家庭の味を再現したという本格派。化学調味料、小麦粉不使用とこだわりを感じます。

 マトンは十分にやわらかいのですが噛み応えもあり、良い意味で羊肉特有の匂いも残っていて、現地を旅しているかのようなエキゾチックさがたまりません。羊はほかの肉にくらべてヘルシーなので、この満足感で349kcalというのも嬉しいです。

 スープはサラサラとしていて、ごはんはしっかり硬めに炊いたものが合いそう。かつてインドの経済の中心と言われていたベンガル地方は、実は米の名産地。ナンではなく、ごはんでいただきたいですね。

#5 マジックスパイス スープカレー

激辛がクセになる札幌のスープカレー

 熱狂的なファンも多い札幌の人気カレー専門店「マジックスパイス」。そのオーナー下村泰山さんが監修し、店舗の味わいを再現したというカレーは、鶏だしと魚介のうま味に秘伝のスパイスを効かせたクセになる味わい。ジューシーな鶏もも肉とミートボールが入りボリューム感もたっぷりです。

 付属の小袋に入った特製のペーストとスパイスを使って、自分で辛さを調節するスタイル。ベースは中辛で激辛までを楽しめます。

 私はペーストを1/3袋くらい、特製スパイスミックスはほんのひとふりしかしませんでしたが、それでも十分辛くて汗をかくほどスパイシーでした。

 おいしい! けど辛い! でもおいしい! の無限ループ。口がちょっとヒリヒリするほど辛いのですが、でもまた食べたい……辛さが嫌ではなくてスプーンが止まらないのが不思議です。

 実は、カレー好きなのに激辛が苦手な私ですが、今回一番辛かったのに、一番ハマってしまったのがこの商品でした。早くも、また食べたい!

2021.08.18(水)
文・撮影=CREA編集部