松本清張 「或る『小倉日記』傳」
1952年度 下期 第28回芥川賞受賞

直木賞候補作で芥川賞受賞

 もともとは直木賞候補に上がっていた作品だが、選考会のとき、選考委員の永井龍男が「芥川賞に回したらどうか」と提案、芥川賞に移され、見事受賞となった(当時は直木賞の選考会の2日ほど後に芥川賞の選考会が行われていた)。芥川賞選考委員の坂口安吾は、「この文章は殺人犯人をも追跡しうる自在な力があり」と選評に書いており、その後、推理小説の分野で活躍する松本清張の才能をズバリと見抜いていた。

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2013.05.05(日)
text:Yoshiko Usui
photographs:Mami Yamada / Bungeishunju

CREA 2013年5月号
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