使用目的や見え方の好みも考慮して選ぶべし

――単純にカット率だけで選ぶのではなく、使用するシーンや見え方なども考慮すべきということですね。

加藤 はい。選びのポイントとなるのは、カット率とレンズの透明度との兼ね合いでしょうね。カット率の算出方法も統一されているわけではありませんし、私個人としては数パーセント程度のカット率の差にはこだわらなくても良いと思っています。視界が黄みがかったり、暗くなると気になってしまうという人もいますから、快適に使えるよう見え方の好みや使用シーンも考慮することが大切です。

 これまで、“自然な視界や色味”と謳っていたレンズでも、メーカーによって色味にはバラつきがありました。ですが、最新のブルーライト吸収剤をレンズに加えるタイプでは、ほぼ無色と言えるぐらいクリアなものも登場しています。通常のクリアレンズと比較してもわからないほどなので、これまで色味がネックになってブルーライトカットを諦めていた人にもおすすめです。

従来の無色レンズ(左側)は、上から照射したブルーライトを透過してしまう。新しいタイプのブルーライトカットレンズ(右側)は、従来の無色レンズとほぼ同等のクリアさを保ちながら、しっかりとブルーライトを防いでくれる
従来の無色レンズ(左側)は、上から照射したブルーライトを透過してしまう。新しいタイプのブルーライトカットレンズ(右側)は、従来の無色レンズとほぼ同等のクリアさを保ちながら、しっかりとブルーライトを防いでくれる

――反射もなく、自然な見た目ですね。

加藤 このレンズのようにブルーライト吸収剤を使う新しいタイプには、もう一つ大きなメリットがあります。太陽光に含まれるブルーライトの低減です。

 

太陽光には大量のブルーライトが含まれている

――太陽光というと、避けるべきは紫外線というイメージがありますが。

加藤 たしかに、これまでは400nmまでの紫外線が目に有害な光線だと言われていました。サングラスや化粧品などでも、UV400などと記載されているのを見たことがあると思います。ですが、液晶画面のバックライトに使われているLEDと比較すると、太陽光は100倍以上の光量があり、ブルーライトも多く含まれています。

 初期のブルーライトカット製品は、デジタル機器から発せられる450nm付近のブルーライトをカットすることを目的としていました。一方、太陽光に含まれる400nm~420nmの波長の光は角膜や水晶体を透過して網膜まで届くため、眼疾患などの悪影響を及ぼす可能性があると言われているんです。

2021.02.14(日)
文=伊藤 美玲
写真=今井知佑