異世界にいる気分になり元気が出る曲
●C-C-B「Lucky Chanceをもう一度」
この「Lucky Chanceをもう一度」は、ベースの渡辺さん、ギターの関口さん、ドラムの笠さんがそれぞれの声質を活かし、3段跳びでワクワクを高め「つっいてないっ♪」というサビから3人でガッと歌う快感がたまらない!
改めて思うが、筒美京平さんのメロディーは音の止まりが全部気持ちい。ピタッと音符が着席する感じだ。
余談だが、私がC-C-Bを初めて見たのは「Romanticが止まらない」だった。前列の渡辺さん、関口さんが歌うもんだと思っていたら、まさかのドラムの笠さんが歌い出し、「アンタが歌うんかい!」と仰天したのを覚えている。
●少年隊「デカメロン伝説」
私はラスベガスのショーを見たことがないが、筒美京平さんの少年隊楽曲を聴くと、目の前にきらびやかな妄想ラスベガスが広がるのである。
中でもデカメロン伝説は危険。
最高にゴキゲンな前奏「パヤパヤーパパパ・パヤパヤーパパパ♪」だったり、前奏やら間奏やらで挟みまくるワカチコンワカチコン(この掛け声はニッキのアイデアなのだとか)の掛け声だったり、カッちゃんのソロ「恋物語~」「千夜一夜さ~」だったり、萌えポイントが多くて現実に戻れなくなるので注意!
●飯島真理「リンゴの森の子猫たち」
筒美京平楽曲で、どうしてもベストワンを出せと言われたら、私はこれを選ぶ。
アニメ「スプーンおばさん」のエンディング曲である。大好きだった……!
今でもボーッとしたとき自然に口ずさみ、脚が右左とステップを踏んでしまう。私がボケたらこの曲ばかり歌う気がする。
紅白歌合戦で筒美メドレーがあるなら、ぜひ入れてほしい。
作詞家とか作曲家とか全く意識せず、ベストテンや歌番組から流れる歌を聴いてはしゃいでいたあの頃。
「この歌好きなんだよなあ」と、自然と鼻唄で出てくるあの曲。
筒美京平さんの楽曲は、私にとってまさにそれ。鼻唄の神様だ。
そして、筒美京平さんが生み出した曲の主人公たちは、永遠の友達である。これからも。
Column
田中稲の勝手に再ブーム
80~90年代というエンタメの黄金時代、ピカピカに輝いていた、あの人、あのドラマ、あのマンガ。これらを青春の思い出で終わらせていませんか? いえいえ、実はまだそのブームは「夢の途中」! 時の流れを味方につけ、新しい魅力を備えた熟成エンタを勝手にロックオンし、紹介します。
2020.11.16(月)
文=田中 稲