恋する心を思い出しのたうち回る5曲
●「ひとり街角」
「初恋のもどかしさ」を楽曲にしたらこうなりました、という胸キュンキュンキュン(「キュン」が一回では足りない!)ソング。
好きな人からのプレゼント、白い貝殻のブローチを落としてしまっただけで、全てが終わっちゃうんじゃないかと思うほど怖くなる初々しい気持ち。ああ甘酸っぱくて胸が苦しい!
恋人からのプレゼントをメルカリで売った日に聴くと、後悔で死にたくなるほどピュアな世界がここに。
●「涙のびんづめ」
キョンキョンの初期はアイドル歌謡として超名曲揃いだ。「恋を知ったら泣きたくなるの」という歌詞よ! オバハンになった今、1周回って再び「恋を知ったら泣きたくなる」心境が分かる。
アラフォー以上の恋心を忘れないレディたちに、とにかく聴いてほしい。歌詞が芸術的なほど乙女で美しいから!
作詞家をチェックしたら漫画家の大山和栄さんだった。「姉妹坂」懐かしい……。ノスタルジーの連想ゲーム状態で心がパンパンだ!
●「哀愁ボーイ」
雨粒のようなキョンキョンの囁き歌唱から入り、グーッと雨雲から光が射し、またまた雨雲が出てきて……というイメージで、心をユラユラさせる名曲。
キョンキョンの声の良さを確認できる1曲なので、ヘッドフォン推奨。
●「Smile Again」
曲調は明るいが、歌詞は限りなく私のような恋愛木っ端みじん族寄り。「顔で笑って心で泣いて」の美学がここに。さあ、笑いながら泣こう!
この曲を聴き、オカリナを買いに走りに行った人も多いのではないだろうか。
●「二人」
「二人」「ふたり」というタイトルの楽曲に外れナシ。やっぱりキョンキョンは雨が似合う。
恋なんてケッ、愛なんてペッ、という渇ききったぼっちハートにも、ちょっと「恋、いいな」という気持ちが沁み込んでくる1曲。
作詞作曲は「愛・おぼえていますか」の飯島真理さん。
2020.09.17(木)
文=田中 稲