鉢花は火・木・土に買うと 鮮度が高い!
茎を切った花「切り花」は月・水・金に競りが行われますが、根が付き鉢に入った花「鉢花」は火・木・土に競りが行われることが多いです。
鉢花は切り花ほど鮮度に敏感になる必要はないように思えますが、鉢花を保管や販売している市場、花屋さんの環境が必ずしもいいとは限りません。
例えば、本来であれば日光を好み屋外に置くバラの鉢ですが、市場には屋根があるため日光は当たらず、花屋さんでもスペースの関係で店内に飾られていたり、一時的に倉庫に保管されたりする場合があります。
火・木・土は、新鮮な鉢花が入荷するので、ガーデニング用や観葉植物などお気に入りの鉢花を探している場合は、曜日を意識して花屋さんをのぞいてみてください。
花を買うなら 天気もチェックするのが正解
さて、曜日を意識して買うだけで、だいぶ花の新鮮さを実感できると思いますが、もっとこだわりたい人は、天気も意識してみるとよいでしょう。
お花に必要なものと言えば「水」と「太陽」を思い浮かべる人も多いかと思います。しかしこの水と太陽は、花屋さんに並ぶ切り花にとって、実は大敵。そんな水と太陽を意識した、天候別の対策方法をご紹介いたします。
雨の日にはビニールを
雨の日に花を買う場合は、雨が花にかからないように、ビニールの袋に入れてもらうか、雨カバーをかけてもらいましょう。
花びらの部分というのは想像以上に繊細です。花びらに水がつくとその部分が変色したり、場合によってはカビが生えたりします。雨水には大気中の汚れや雑菌なども混ざっており、雨水に花がさらされると病気の原因にもなります。
では、根のついた鉢花には水をかけてもいいかというと、実は必ずしもそうではないのです。切り花と同じように花びらに水がかかるのは良くありませんし、上から水がかかると葉と茎の間に水がたまり、それがムレや病気の原因となることもあります。
切り花も鉢花も、雨の日にはカバーをかけるようにしてください。
晴れの日には茶紙を
晴れの日は直射日光に注意が必要です。日光によって成長を続けている野に咲く花と違い、切り花に直射日光は厳禁です。
日光が花びらを傷めるだけでなく、葉から水分が蒸散してしまいすぐに花がしおれてしまいます。つぼみの開花も早まるので、花を楽しめる期間が短くなってしまいます。
茶紙などで花束が見えないように巻いてもらうか、大きめの紙袋で花全体を覆ってもらって、日光が直接花に当たらないようにしましょう。
鉢花の場合には、売っていた環境に近い状態で持ち帰りましょう。屋外で日差しをうけて販売されていたものはそのままで大丈夫ですが、日陰や屋内で販売されていたものには茶紙をかけてもらい、直射日光を避けます。
花も生きものですので、急な環境の変化を嫌います。大切なのは花屋さんで置かれていたときの環境から、徐々に自宅の環境に慣らしていくことです。
2020.07.16(木)
文=佐藤俊輔
撮影=平松市聖