かつては富裕の証だった
華やかなマジョリカタイル

 MRT西門駅近くにある赤レンガ建築。「西門紅樓」の館内には台湾のクリエイターたちが手掛ける素敵なブランドが勢揃いしています。

 その一つが今年(2019年)1月にオープンした「台湾花磚博物館」のショップです。

 「台湾花磚博物館」とは、台湾南部の嘉義市にあるマジョリカタイルをテーマにした博物館のこと。

 マジョリカタイルとは、幾何学模様や花、フルーツ、鳥などが手描きされた立体的で色鮮やかなタイル。

 眺めているだけでもワクワクしてくる可愛らしいものばかりです。

 ここでは、この柄をモチーフにしたオリジナルのアクセサリーやインテリアグッズを販売しています。

 マジョリカタイルは大正初期から昭和初期にかけて日本で製造されていました。当時、台湾にも数多く持ち込まれ、富裕層の間で流行したという歴史があります。

 そのため、台湾向けに縁起の良い図柄が描かれたものなども存在しました。

 たとえば、福の到来を願うパイナップルや子孫の繁栄を願うザクロなどが挙げられます。

 台湾の伝統家屋を訪れるチャンスがありましたら、ぜひ屋根や壁、家具などの装飾に注目してみてください。とりわけ、台湾南部や澎湖諸島などの家屋に多く残っています。

 館長兼オーナーである徐嘉彬さんは、マジョリカタイルに魅せられ、20年という歳月をかけて各地で収集してきたという人物。

 老家屋が取り壊されるという話を耳にすると、すぐに駆け付け、家主から許可を得て、タイルを救い出してきたのだそうです。

 今やコレクションの数は5千点におよび、その一部が嘉義の博物館やここ西門紅樓店で展示されています。

 「日本にルーツがあり、台湾の伝統文化の一つでもあるマジョリカタイルをより多くの人たちに知ってもらいたい」と熱く語る徐さん。

 まずは西門紅樓店でその魅力に触れ、機会があれば嘉義の博物館にも足を伸ばしてみましょう。

2019.08.07(水)
文・撮影=片倉真理