Magnificent View #1333
ベルリン・オリンピアシュタディオン(ドイツ)

(C)Jean-Christophe Riou / Masterfile / amanaimages

 ドイツを代表する美しい競技場といわれているのが、ベルリンオリンピックのメインスタジアムとして使われたこのスタジアムだ。

 オープンはオリンピックが開催された1936年。当時、政権を握っていたナチスドイツにより、2年の歳月をかけて建てられた。建造当初は、エントランスの柱に、ナチスドイツの象徴である鉤十字が描かれていたという。

 ここがほかのスタジアムと一線を画しているのは、古代ギリシアの建物を思わせるような美しさ。外装やスタジアム内の通路は石造り、さらに、回廊を多数の石柱が囲む造りになっていて、古代神殿のような重厚感を漂わせている。

 2006年のワールドカップドイツ大会の会場として使われた際、大規模な改修工事が行なわれ、機能性が向上。見た目は威厳を感じさせつつ、内部はモダンなスタジアムに生まれ変わった。現在も多くの世界的競技が開催。ベルリンに本拠地を置くサッカークラブ、ヘルタ・ベルリンのホームグラウンドともなっている。

Column

今日の絶景

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2017.10.10(火)
文=芹澤和美