“YSL”というブランドに、あなたはどんなイメージをもっているのだろう。

 まず歴史的名品と言ってもいい“ラディアントタッチ”やコスメ界をアッと言わせた“トップシークレット”の開発など、メイクでもスキンケアでもない第三のアイテムづくりでは右に出るものなし。誰も考えつかなかった独創的なアイテムを“発明”することから、コスメ界ではパイオニアとして一目置かれる存在でありつづけてきた。

 そして同時に、言わずと知れたクチュールブランドとして、ドラマチックなテーマとともに、毎シーズン斬新なモードカラーを提案しつづけ、メイク界を引っ張ってきた。

 もちろん、恋のお守りベビードールや、バラの香りの先駆けパリなど、女をちゃんと女にしてくれる日本人好みの香りの宝庫としても、YSLは特別な地位を築いてきている。

画像はフォーエバーライン全5品の中で、「グリカンアクティブ」を最も高濃度で配合した美容液。みずみずしく浸透性に優れたテクスチャーで肌になじみ、深い潤いと豊かなハリに満ちたなめらかな肌に導く。日本女性の肌にあわせて開発された特別処方。
フォーエバー リブレイター セラム30ml ¥11550/イヴ・サンローラン・ボーテ

 アンチエイジングでも、タンマジュールで“霊芝セラピー”という独自の若返りを確立、YSLの研究開発力のスケールの大きさを見せつけた。ともかくコスメ界でのYSLはいろんな顔をもつブランドとして存在感を放ってきたが、唯一、築いてこなかったのが、“最先端サイエンス”の顔。

 YSLはむしろ、斬新なアイディアと職人芸のようなモノづくりのテクニックによって、この世にないものを作り出すことで、最先端のサイエンスとも対抗してきたと言ってもいい。

 そんなYSLが今年、紛れもなく最先端の先を行くスーパーサイエンスコスメ“フォーエバー”を発表した。

 それはDNAの“解析”にも匹敵するほど重大な、細胞同士の回線“グリカン”の解析という医学上の発見を、いち早く化粧品にしたもの。細胞間の回線が一気につながれば、眠っていた細胞も一斉に目を覚まし、生命を吹き返すように肌の若さが甦る。それはもう、化粧品の域を超えてしまうアプローチ。

 そのための成分、グリカンアクティブを配合したフォーエバーは、なるほど今までのレベルとは違う手応えを見せてくれる。例えば、使ってすぐではなく、1週間後でもなく、使って数時間後に肌が変わってくるという新しい即効性をもたらすのだ。つまり、使ってすぐにハリが出たりする擬似効果ではなく、かと言って1週間じっくり待たせるのでもない。肌の中で細胞同士が確実に手をつなぐのに時間がかからない、それが最先端サイエンスがもたらした革命的コスメの手応えなのだ。

 物づくりの天才YSLが最先端サイエンスと手を組むと、こういうものが出来上がるのだとしみじみ嬉しくなった。アンチエイジングはそんなふうに確実に進化しているのだ。

 イヴ・サンローランは、20世紀にモードで革命を起こしたブランド。現代服の原型をつくったブランドでもあった。YSLには、革命がよく似合う。無敵のサイエンスをもって、コスメ界に革命を起こせるのも、やっぱり天才イヴ・サンローランのDNAなのかもしれない。

 YSLのスキンケア開発には、グライコバイオロジーの世界的権威、マックス・プランク研究所生体分子系部門長ピーター H.シーベルガー教授が参画している。

 7人のノーベル賞受賞者が出ている最先端の科学分野“グライコバイオロジー”の新発見を、YSLが初めて化粧品に応用。皮膚細胞の表面でアンテナ機能を果たしている「グリカン」と結合し、“若さの鍵”として働く「グリカンアクティブ」を開発した。

齋藤薫 Kaoru Saito
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイストに。女性誌において多数のエッセイ連載を持つほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『人を幸せにする美人のつくり方』(講談社)、『大人になるほど愛される女は、こう生きる』(講談社)、『Theコンプレックス』(中央公論新社)、『なぜ、A型がいちばん美人なのか?』(マガジンハウス)など、著書多数

Column

齋藤 薫 “風の時代”の美容学

美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍する、美容ジャーナリスト・齋藤薫が「今月注目する“アイテム”と“ブランド”」。

2012.02.22(水)
text:Kaoru Saito
photographs:Yasuo Yoshizawa(still life)

CREA 2012年3月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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