羽田野恵美さん
お子さん:長女7歳、次女4歳/サンディスク株式会社 マーケティング部 マーケティングスペシャリスト
「1年前だったら、このインタビューは受けられなかったかも……」と少しはにかんで語る羽田野さんは、7歳と4歳の女の子の母。この1年で何が変わったのかを問うと、「長女が小学校に入学したこと」だと簡潔に答えた。
登園時間に幅のある保育園から、決まった時間に登校しなければならない小学校へ入学したことで家族全体のタイムテーブル、ひいては仕事の質までもプラスに変化したという。
たとえば朝夕食の支度も以前はイチから作っていたが、それでは時間的に間に合わないので、前の晩に翌日の朝夕食の下ごしらえを、ある程度しておくようにした。すると温かい朝食が短時間で出せるようになり、夕食準備も帰宅後の1ステップが減り、「早く夕食!」のプレッシャーにも負けないようになった。
この「次へ次への前準備」がスピードアップの秘訣。当たり前のようだが、効果はテキメンだ。
これは仕事も同じで、以前は早めに退社する自分に負い目があり、焦る気持ちが仕事への失敗へダイレクトにつながっていた。しかし「次への準備」を周到にするようになってからは失敗も減ったという。「常に先を考えること」が心の余裕を生み、家事へも仕事へも前向きな気持ちになれる。
「仕事とプライベートは密につながっているので、仕事で失敗続きだと家でもうまく回らない。以前の私はまさにその負のサイクルど真ん中でした。でも自分に自信を持って、周囲を安心させられるような仕事の取り組み方にしてから状況は激変。働くママたちには、自分を信じて着実に仕事や家事に取り組んでほしい」と負のスパイラルからの脱出方法を教えてくれた。
金融関係に勤める夫も、家事シェアリングの重要なパートナー。海外とのやり取りが多いため午前中に仕事を集中させ、夕方は6時半には帰宅して子どもをお風呂に入れてくれる。
家族全員で食事もでき、食後の団らんも毎日の日課になっているという。「働き盛りの夫がこの時間に帰宅ということは……本人が相当努力してくれているはず。感謝しています」と、小さくうなずいた。もちろん「食洗機」や「お掃除ロボット」などの助っ人も毎日登場。
食器は食洗機にたっぷり溜めて1日に1回スイッチオン。掃除は毎朝ルンバのスイッチを押して出社すればOKだ。
2012.02.16(木)
text&photographs:LITTLE MAMA