2日目の朝はメイクアップから
自然界の豊かな彩りが心を満たす

「いつもは初めてのメイクさんには緊張するタイプなのに、彼女とは波長が合い、気持ちよく1日のスタートを切ることができました」と、ジェシカさん。

 アヴェダ本社ツアー2日目は、アヴェダ メイクアップ アーティストディレクターであり、カラーコスメの開発にも関わっている、ジャネル・ギースン氏によるメイクアップからスタート。

「昨日のアロマオイル同様、カラーコスメの原料調達も徹底していて、マスカラにはアイスランドの苔や、赤リップにはアマゾンの先住民族が顔のペイントに使うウルクの実を配合しているものがあるなど、どの製品にもストーリーがあって話題が尽きず、楽しい時間を過ごしました。アイテムそれぞれの誕生のいきさつを知ると、さらに愛着が増しますね」

残念ながら、アヴェダのメイクアップ製品は日本未発売。旅先などで出会ったら、ぜひ試してみて!

 原料の採れる土地を荒らさず、その地に暮らす人々の日常を壊さず、反対に、その環境がこれから先も続くように心を砕く。なぜなら、その場所でしか採取できない植物のその“恵み”がなければ、アヴェダの製品は完成しないから。

「パラベン、タルク、鉱物油不使用のナチュラルな構成なのに、チークやリップの発色がものすごく美しく、自然の恵みにただ感謝するばかりです」

 そして、メイクアイテムなのに香りに癒されるのもアヴェダならでは。

「ミント配合のリップはリフレッシュ効果が高く、唇は潤っているのに、何度も塗り直しちゃいます(笑)」

まるで旧知の仲のように、メイクが終わるころにはすっかり打ち解けた2人。アヴェダでは製品と人、その両方からパワーをもらえる。

「昨日から接するすべての人が地球環境を守るというアヴェダのミッションを共有していて、誰もが深く理解し、自分の言葉として話すことに驚きました。アヴェダでは、それぞれの専門分野で高い技術と知識を持ち、いまよりもさらにいいものを目指している。そんな印象を受けました」

美容と環境保全のプロを育てる
アヴェダ インスティテュートも見学

植物の話やスキンケアについても学び、メディテーション体験、アヴェダ インスティテュート(アヴェダ美容専門学校)を見学したのち、学校に併設されたショップでお買い物をして2日目が終了。

 アヴェダの創設者がヘアスタイリストであったこととも関係し、いまでもアヴェダは“プロフェッショナルが使っても納得する製品づくり”を理念にひとつに掲げている。そして、本社近くの歴史的な建物を再利用した美容専門学校では、次世代を担う美容のプロの育成にも力を注いでいる。

「こちらの卒業生が、コレクションのバックステージでヘアメイクアーティストとして活躍しているなど、初めて知ることがたくさんあって刺激的でした。また、ここでアヴェダの理念を学んだ方々が世界中で活躍すれば、それだけで、環境保全の啓もうにつながるでしょうし、人材育成はよりよい未来の環境づくりにつながっているのかな、と感じました」

2017.01.30(月)
文=今富夕起
撮影=Chika Okazumi、Stephanie Colgan