vol.31_AVEDA

植物への想い、環境を守る大切さ
知るほど深いアヴェダ誕生秘話

古代インドの智慧と植物力を結集したアヴェダの新たな顔「トゥラサラ」。上から:ケアの核となるブラシ&オイル。乾いた状態の肌で、顔全体と首をブラッシングし、手のひらでオイルをよ~くなじませ、その後洗顔する。トゥラサラ ウェイクアップリチュアルキット(フェイスドライブラシ、オリエーション オイル 50mL) 19,500円 美容液は肌悩み対応の3種。エイジングケアにはファーム セラム、揺らぎ肌にはジェントル セラム、くすみ、色ムラが気になる人にはブライト セラム 各30mL 9,000円 マスク効果がある新製品のクリームは夜のケアに。 同 ウエディング マスククリーム フェイス 49g 13,500円、同 ウエディング マスククリーム アイ 14g 8,500円(ともに2017/2/10発売)/アヴェダ

 真の美しさは心身が健康であってこそ叶うもの。ホリスティックな考え方は日本のビューティ界でも本流のひとつとなっているが、女性たちの意識を牽引したブランドとしてアヴェダの存在は大きい。まずはドラマティックな誕生ストーリーからアヴェダの原点に迫ってみよう。

 「創始者のホースト レッケルバッカーは60年代、ヨーロッパで売れっ子のヘアスタイリストでした。64年、ヘアショーに参加するためアメリカ ミネアポリスを訪れたときに交通事故に遭い、入院生活を余儀なくされます。ハーバリストだった母親の献身的なケアにより回復しますが、この地を気に入った彼は、そこでヘアスタイリストとして働き、やがて自分のサロンをオープンすることに。ところが多忙な毎日で体調を崩し、インドへ長期の旅に出かけます。そこで出合ったのがアーユルヴェーダだったのです」とアヴェダ マーケティング部 PR担当の有吉由妃さん。

 アーユルヴェーダとはインドに古くから伝わる医学。花や植物の力を使いながら自然治癒力を目覚めさせ、内面からバランスのとれた状態へ導く。わかりやすく言えば、病気やトラブルが起こる前に起こりにくい心身を養おうという教え。ライフスタイルや生き方につながる哲学でもある。

「その奥深さを体感した彼は自然と共に生きてこそ人は美しく健康になれるのだと確信したと言います。インドの学者を伴って帰国すると、ハーブを栽培して製品の開発に取り組み、1978年にアヴェダを設立。AVEDAとはサンスクリット語で『すべての智慧』を意味するアーユルヴェーダに由来する言葉です」(有吉さん)

 日本に上陸したのは2003年。実はコスメ通の間ではその前から話題になっていて、アメリカに行くと言えば「アヴェダを買ってきて~」と頼まれたものだ。私とアヴェダの付き合いもこの頃から。人気のヘアケア製品に始まり、アロマオイル、ボディ、スキンケアと広がってここ数年は月1ペースでスパにも通っている。そのくらいハマるアヴェダの植物力! エッセンシャルオイルを絶妙にブレンドした深い香りは本当にリラックスできるし、ケアを続けるほど鍛えられていく感じ。

「植物成分にこだわり、環境のために可能な限りオーガニック原料を使用し、プロが使って納得できる製品を作るのがアヴェダの使命。現在使用しているエッセンシャルオイルの94%がオーガニック認定を受けており、植物原料も90%以上がオーガニック農法によるものです」(有吉さん)

 植物にとって土壌は力の源。だから、環境への配慮は最も大事なミッション。

「アヴェダでは“地球上にあるものを使い続ける”という考えのもと、製品作りのすべての過程で環境保全に努めています。たとえば、植物原料の調達では生態系を乱さないように植物の栽培や収穫を徹底管理。製品パッケージはリサイクル可能な素材を使ってゴミを出さないように」(有吉さん)

 毎年4月の「アースデー月間」では募金を集めて地球をきれいにするプロジェクトをサポート。国連のシンポジウムに参加するなどいろんな活動をしているから興味がある人はショップやHPでチェックしてみて。

2017.01.05(木)
文=吉田昌佐美
撮影=吉田健一

CREA 2017年1月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

ゆるむ、台湾。

CREA 2017年1月号

食べてのんびり、また食べる
ゆるむ、台湾。

定価780円