今年も流行しつつあるインフルエンザ。漢方で予防しましょう。

 年が明けたかと思えばはや「大寒」を過ぎ、もう2月。1年のうちで最も寒いとされるこの季節。ふと周囲を見渡せばコンコン、ゲホゲホ。もしかすると、その咳、毎年流行する厄介なアレかも・・・・ピンときたら、すぐメンテを!

インフルエンザ注意報!?

 今年もまた、学級閉鎖のニュースがあちらこちらで聞かれるシーズンになりました。通勤ラッシュの車内で、マスクもつけずに咳き込む人でもあろうものなら、周囲の人々は露骨に背を向け迷惑顔・・・なんていう風景も、いまどきの冬の風物詩のひとつ。

 それもそのはず、なぜってこの季節のカゼは、ただのカゼではない可能性が大だから。高熱にうなされ、外出禁止令が出る新型ウイルスによるインフルエンザだったら!? 会社閉鎖できない大人は自己防衛あるのみです。

大寒気は、「風寒」邪気の暗躍期!

 厳しい冬の寒気も、暦の上ではいまが最終章。この「寒」の影響を最も受けるのが「腎」であることは、前回までに幾度も説明してきた通りですが、漢方ではこの「寒(風寒)」という邪気が、体内に侵入して起こる症状を「カゼ(風邪)」と呼びます。

 この邪気は、主に背中の毛穴から身体表部に入り込むと考えられており、カゼの初期には背中がゾクゾクするような寒気に襲われるのもそのため。また「寒」は、固く縮こまる性質があるため、血行不良に陥ったり、関節痛や筋肉痛が出たり、汗が出にくいなどの症状が起こるというわけ。つまり、いかにしてこの「邪気」を防ぐかが、カゼ予防の第一歩なのです。

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2012.02.07(火)