こんな人はしょうが生活を!
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・ すぐに温かさを実感したい人
・ 冷えによるむくみが気になる人
・ ぴりっとした辛みが好きな人
しょうがを食べたときに体中がポカポカと温かくなる感覚。それは、しょうがの辛味成分の力により、血の流れがよくなるから。
「しょうがはダイレクトに胃腸を温めることができる唯一の食材です。胃腸=体の中心から全身を温めてくれるので、冷え改善効果は絶大。体温が1℃上がると基礎代謝は10~13%高くなるので、体内の毒素が排出されやすい体質に。脂肪細胞の中にある中性脂肪を分解する力もあるので、ダイエット効果につながります」(平柳先生)
加熱して取り入れるとさらに温め効果がアップ
理想的な摂取量はすりおろしで1日10~20g。スプーン1杯分だけ! 特におすすめなのが、しょうがを加熱すること。
「生のしょうがは、もともと辛味のもとである“ジンゲロール”が主成分。しかし加熱すると、それが“ショウガオール”という成分に変わります。この“ショウガオール”が温め作用を特に強く持っているのです。まずはホットミルクや紅茶に入れるのが手軽でいいでしょう。その際、冷たいミルクや水としょうがを一緒に加熱するのがポイント。加熱して沸騰させることで“ショウガオール”の量がさらに増えるのです」
また、摂取後に有酸素運動を行うと、ダイエットの効率もアップ。
「しょうがの脂肪分解力は、1回摂取すると、およそ3時間は持続すると実証されています。その時間に運動することで、ふだんより脂肪が燃えやすくなります」
まずはしょうがを毎日食事に取り入れる習慣をつけること。そして、そのパワーが持続する3時間をどう過ごすかが大きな鍵に!
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お話を伺ったのは
食品医学研究所 平柳要先生
食品医学研究所所長。医学博士。パルマ大学、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学客員研究員、日本大学医学部准教授などを経て現在に至る。近著に『ゆずが効く!』(主婦と生活社)。http://h-and-w.jp
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2011.08.26(金)
text:Yoko Maenaka / Yumi Miyazaki(BEAM)
photographs:Atsushi Hashimoto / Asami Enomoto
food coordination:Nobuko Nakayama
CREA 2011年2月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。