Magnificent View #1172
ハバナ大劇場(キューバ)
(C)R. Ian Lloyd / Masterfile / amanaimages
まるで1950年代のアメリカ映画のような風景を見せる、キューバの首都ハバナの旧市街。そのランドマークともいえるのが、ハバナ大劇場だ。
バロック式の瀟洒な建物は1837年の建造。以来、この国が誇るキューバ国立バレエ団の本拠地となっている。
キューバの踊りというとサルサが思い浮かぶが、バレエは世界でも一、二を争うレベルの高さ。そして、庶民に愛される娯楽であり芸術でもある。
そこには、2016年11月に亡くなったフィデル・カストロ前国家評議会議長が、バレエの育成に熱心だったという背景がある。彼は、「国を発展させるうえで文化は不可欠、バレエはその礎になる」と考え、国をあげてバレエを支援した。その結果、多くの世界的なダンサーが生まれ、彼らは庶民の誇りとなったのだ。
2016年3月、ハバナを訪問したアメリカのオバマ大統領が、キューバ国民に向けた歴史的な演説を行なったのもこの場所。この劇場は、キューバの近代史を語るうえで欠かせない存在となるだろう。
文=芹澤和美
