2016年12月21日より、ハワイアン航空によるハワイ島への直行便が就航。これにより「ハワイ島経由、オアフ島行き」というハワイの新しい楽しみ方ができるようになった。
今回は、いままさに活動中のキラウエア火山を有する、ハワイ島らしい滞在を楽しめるリゾート「マウナ ラニ ベイ ホテル & バンガローズ」を紹介しよう。
ハワイ島で見つけた聖なる楽園
マウナ ラニ ベイ ホテル & バンガローズ
信号機すらない、どこまでも続く長閑な道を、車窓越しに溶岩と枯草群を眺めながら、ただただ走る。ゴツゴツした溶岩は、この土地を守る女神、ペレの髪の毛なのだという。遥か遠くに目をやると、「恥ずかしがり屋さん」の異名(午後になると完全に姿を隠すため、この名がついた)を持つ山、フアラライが。そうして、空港から続く道をしばらく走ると、突然にリゾートの看板が現れる。「マウナ ラニ ベイ ホテル & バンガローズ」だ。
「マウナラニ(天国に手が届く丘)」の意味のとおり、ここはまさに聖なる地、ハワイ島の隠れた楽園。目の前に広がる穏やかな海と、遥か彼方まで優雅に伸びた空。両者のブルーは境目なく一体化し、圧倒的な光景として目に焼きつく。辺りには甲高い声で元気に鳥がさえずり、彼らの住処である森の緑が太陽を受けてイキイキと輝いている。この地を訪れたら、まずは大きく深呼吸をしてみてほしい。空気がほんのりと甘く感じられるはずだ。
長いエントランスからホテルへ入ると、高い吹き抜けの天井に向かい、悠々と伸びるヤシの木と、太陽の光に映える真っ白な内装のラグジュアリーな佇まいに、南国リゾートステイへの期待が一気に高まる。ゲストに贈られる歓迎のレイを首から下げ、ホテル特製のトロピカルジュースでのどを潤しながら、いよいよ客室へ。
約90%がオーシャンビューという、至高の眺めを堪能できる客室は、インテリアにハワイ島在住の有名デザイナーであるシグ・ゼーン氏のテイストを盛り込んだシックで落ち着きのある空間。バルコニーで風を感じていると、鳥たちが歓迎の挨拶に訪れるかもしれない。
サンセットに合わせて、ビーチ沿いのレストラン「カヌーハウス」へ。海が見えるテラス席で、音楽の生演奏を聴きながら、地元でとれた新鮮な食材を使ったディナーに舌鼓。中でも、コナ産のロブスターのグリルは、プリッとした食感の身にコクのある濃厚ソースが絡んだ絶品だ。
夕食後には、ジャグジープールに浸かって旅の疲れを癒すもよし、部屋のテラスで夜風に吹かれるもよし。このホテルであれば、各々に寄り添った夜の過ごし方が自然と見つかるはずだ。
2016.12.31(土)
文・撮影=中山理佐