マレーシアの多彩なワンタンミー、大集合!

 さて、ワンタンミーを愛してやまないマレーシア人。さまざまなアレンジ版を作り出しています。地方ごと、お店ごとに人気の1皿を一挙に紹介!

ペナン島中心地から車で約15分、プラウティクス市場にある店「ワンタンミー・ハウス」。ここのワンタンは、揚げ、またはゆでのどちらかを選べる。

 こちらはペナン島で人気のワンタンミー。卵をあえた餡かけスタイルで、椎茸、青菜、チャーシューなど具だくさん! 具のワンタンも一緒に皿にオン。

 マレー半島南部のジョホール州、中心地ジョホールバルから車で40分ほどのポンティアン。この町のワンタンミーはなんとトマト味!

パスタのような甘酸っぱいトマト味。なぜかポンティアンの町のワンタンミーはトマト味が主流。

 ボルネオ島北部、サラワク州の名物麺「コロミー」。名前は違いますが、こちらもワンタンミー・ドライの仲間。

具は、甘辛そぼろ肉、チャーシューなど。海老などの海鮮がのっていることもある。(写真提供:Ericさん)

 最後にこちら。クアラルンプールの屋台で発見したワンタンミーのカレーがけ。これ、おいしい! まろやかなマレーシアカレーが細麺によく合います。

タレであえた通常のワンタンミー・ドライに、ココナッツミルク味のカレーをからめて食べる。カレー&麺というミックス感が、非常にマレーシア。

 いかがでしたか。ワンタンミーは、シンプルな味ゆえに麺のおいしさがきわ立つ料理です。そこに青唐辛子の辛みで南国アジアの香りをプラス。この絶妙な味覚に、マレーシアという土地で愛される料理の神髄を感じずにはいられません。

ワンタンミーとは、日本ではワンタン麺(雲吞麺)とよばれる細麺のラーメンのこと。スープ麺もおいしいのですが、のど越しのいい“ドライ”がマレーシアの定番。スープ無しのまぜそばタイプです。クアラルンプールの中心地にあるチャイナタウン。ここに地元で人気のワンタンミー専門店「冠記」があります。レポーターのやかべっちが、たっぷり紹介します。(動画提供:やかべっち)

日本でもマレーシアの「ワンタンミー・ドライ」を提供しているレストランがあります!

ちりばり(東京都品川区西五反田)
https://tabelog.com/tokyo/A1316/A131603/13146763/

ペナンレストラン(東京都港区芝)
https://www.facebook.com/PenangRestaurant
※要予約

マレーアジアンクイジーン横浜店(横浜市中区山下町)
http://www.malayasiancuisine.com/
※要予約

マレーシアごはんの会 古川 音(ふるかわ おと)
「マレーシアごはんの会」にて、マレーシア料理店とコラボしたイベント、マレーシア人シェフに習う料理教室を企画・開催。クアラルンプールに4年滞在した経験をもち、『ニッポンの評判』(新潮新書)のマレーシア編を執筆。マレーシアごはんの会の活動のほか、情報サイト「All About」でのマレーシアライター、食文化講演も担当している。
オフィシャルサイト http://www.malaysiafoodnet.com/

Column

マレーシアごはん偏愛主義!

現地で食べたごはんのおいしさに胸をうたれ、風土と歴史が育んだ食文化のとりことなった女性ふたりによる熱烈レポート。食べた人みんなを笑顔にする、マレーシアごはんのめくるめく世界をたっぷりご堪能ください。

2016.10.09(日)
文=古川 音
撮影=古川 音、三浦菜穂子