【第2位】 総合文化施設のまつだい「農舞台」

MVRDV設計の「農舞台」(2003年)の外観、かっこいい!
小沢剛の「かまぼこ型倉庫プロジェクト」(2003年)は、中を覗くのが楽しい。

 オランダの建築家グループMVRDV設計の建物を中心に、屋内外に多数の常設アート作品を有するスポットです。北越急行ほくほく線「まつだい駅」直結なのでアクセスがよく、レストランやミュージアムショップも充実し、エレベーターや授乳室などの設備も整っています。特別展示やワークショップも大人子ども関係なく楽しめる内容でした。

 野外のあちこちにあるアート作品はどれも親しみやすく迫力のあるものばかりで、館内にもたくさんのアートが溶け込み、そこで過ごしているだけで「アート漬け」。たとえば、レストラン「越後まつだい里山食堂」は空間自体がアート作品。スタイリッシュな空間に、地元の方が自宅から撮影した田園風景の写真がちりばめられ、床から立ち上がる窓からはアート作品の「棚田」が見えるつくりなのです。

食堂そのものがアート! ジャン=リュック・ヴィルムートの作品「カフェ・ルフレ」(2003年)。
左:「ルフレ」は反射の意味。テーブルは鏡。
右:ベビーチェアも常備。
生まれて初めてのノコギリ体験。

 今回出合ったワークショップは、地元の木工玩具職人さんと一緒に木のおもちゃをつくるというもの。おじいちゃんに「もっと力入れて! 身体をぐにゃぐにゃしない」と指導されながらノコギリで木を切るなど、なかなかできない体験ができました。あれもアート、これもアート、と一気にたくさんの作品に触れたので、「アートっておもしろいね、まだまだここで遊びたい~!」と、すっかりアート好き小学生になることができました。

左:一緒に相談しながらデザインしてつくり、仕上げは職人さんが。
右:オリジナルデザインの2匹のクマが完成!
館内にある河口龍夫の空間作品「関係―黒板の教室」(2003年)は、教室すべてが黒板! チョークで自由に落書きができる。
展望台から見るイリヤ&エミリア・カバコフの「棚田」(2000年)。

まつだい「農舞台」
所在地 新潟県十日町市松代3743-1
電話番号 025-595-6180
開館時間 10:00~17:00(最終入館 16:30)
休館日 水曜(祝日の場合は翌日)
入館料 大人600円、小中学生300円
http://www.echigo-tsumari.jp/facility/base/nohbutai

2016.10.01(土)
文・撮影=CREA編集部