個人営業の飲食店の名物がおいしかった

――学生時代によく食べていた地元ごはんはありますか?

江上 なくなってしまったお店でもいいですか? 高校が家から遠かったので、おばあちゃんの家に下宿していたんです。自転車で20分くらいかけて通っていたんですけど、おばあちゃんの家と高校の間に文化会館があって、その近くに「たこ焼き」のお店があったんです。

 私たちは「文化会館のたこ焼き」と呼んでいて。その「たこ焼き」は周りに具がはみ出したまま、パックに入れてくれるから、ほぼ見た目はお好み焼きで、すごいボリュームがあったんですよ。

 当時の値段は300円くらい。正直、めちゃくちゃおいしいっていうわけではなかったですけど(笑)、なんだか食べたくなる味で、学校帰り、おばあちゃんの家までお腹が空いて我慢できない時は友達と寄っていました。

 「かき氷」も売っていて、シロップが10種類以上あって。友達と「たこ焼き」や「かき氷」を分けて食べていましたね。上京して、帰省の時に1回行ったのかな。数年後、もう1回行ってみたら、お店はなくなっていました。

――学生時代に通っていたお店がなくなるのって、本当に悲しいですよね。

江上 悲しいし、寂しかったですね。高校の頃、通っていた喫茶店もなくなっちゃいました。「ハッピー」っていう喫茶店で、「グラタンスパゲッティ」がおいしくて。スパゲッティの上にベシャメルソースとチーズがたっぷりかかっていて大好きでした。

 うちは田舎なので、チェーン店がなくて個人経営のお店ばっかりなんですよ。「バス食堂」っていう、乗らなくなったバスを改装した喫茶店とかが家の近くにあって。今思えば素敵ですけど、小学生の私にはその良さがわからなかったですね。

――となると、ご自宅では地のものを口にすることが多かったんですか。

江上 近所のおうちと物々交換することはよくありましたね。猟師さんからもらった「イノシシのお肉」を甘辛い味付けで焼いたものを食べたりして。鮮度がいいから匂いもしないし、脂が甘くてサクサクしていてすごくおいしかったですね。

 おばあちゃんが畑を持っていたので、「麹味噌」も自分で作っていましたけど、そういう味噌って麹が残るから子どもの私は苦手でした。今となっては贅沢だったし、自分でも作りたいなと思うものなんですけど、当時は市販の味噌がいいなと思っていましたね。

 「ミョウガ」も家の裏にたくさん生えていたので、買ったことがなかったです。当時は好きではなかったんですが、今は「ミョウガ」が大好きで! 千切りにして、細かく切ったカイワレとじゃこを入れて、醤油と胡麻油で和えたものをよく作るんです。最近はそればっかり。お肉やお魚にのっけてもおいしいし、ご飯にのせてもおいしい。暑い時期には最高ですね。

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