ロシアと旭川からやってきた2頭が出会い……
ソーンとローラは国内のアムールトラの繁殖計画によって、この浜松市動物園に来園しました。
「ローラは2015年にロシアのクラスノダール動物園から繁殖のためにやってきました。その後、ローラの繁殖相手として、2019年に旭山動物園生まれのソーンが浜松市動物園にやってきました」(川崎さん)
今では仲のいい2頭ですが、初めての繁殖に向けて慎重に距離を縮めていったと話します。
「知らない個体同士を急に顔合わせしてもうまくはいかないですし、人間の都合だけで一緒にすると、闘争になったり、最悪の場合は命に関わったりする事態になりかねません。
だから、別々の部屋で相手の匂いを嗅がせたりと慎重に段階を踏み、お互いに慣れてもらってから、同居に取り組みました。最初はお互い緊張感がありましたし、どちらかが前に出ればどちらかが後ろに引いたりと距離がありました。そんなことをを繰り返していくうちに、近寄れるようになっていったんです。同居が始まってからは比較的スムーズに交尾・出産までたどり着くことができました」(川崎さん)
2020年に出産した3頭は残念ながら亡くなってしまいましたが、翌年、ローラは4頭の子を出産します。現在、同園にいるサーシャ(メス)、福岡市動植物園にいるヒューイ(オス)、札幌市円山動物園にいるトート(オス)、のんほいパーク(豊橋総合動植物公園)にいるアース(オス)です。
「初産で生まれた3頭は残念ながら生育途中で死亡してしまいましたが、ペアの相性もよく、出産までは成功していたので、翌シーズンも継続して繁殖を行い、2021年2月17日に4頭の子が生まれました。ローラは最初の出産から子の面倒を見る意識があったので、2度目の出産ではその時の経験値を次の子たちに活かして、立派に育ててくれました」(川崎さん)
15時頃、ソーンとローラが室内に戻ると、サーシャが放飼場へ登場。メスらしいかわいらしい顔とちょっぴり短めの足が特徴的です。
15時前から早く出して! というように、ドンドンと扉を何度も叩いてアピールしていたサーシャはすぐさま放飼場を歩き回って、入念にチェック。放飼場に置かれたダンボールの箱を恐れたり、オモチャをくわえて運んだりしながらと楽しそう。途中、水に入って泳いだりと、とにかく活発に動く姿が印象的でした。
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浜松市動物園
所在地 浜松市中央区舘山寺町199
電話番号 053-487-1122
開園時間 9:00~16:30(入園は16:00まで。16:00からは閉演準備のため見られない動物あり)
休園日 年末のみ
入場料 500円
https://hamazoo.net/
