世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、週替わりで登板します。
第112回は、たかせ藍沙さんが、函館の坂道を上り下りしながら、絶品料理の数々を賞味します! うらやましい!
まずは軽くイカめし、そして腹ごなしのお散歩
福岡に行くか、函館に行くか迷って後者にした。福岡には冬でも行けるけれど、函館はどんどん寒くなるから。
目的はマイル獲得。好評のうちに終了した「たかせ藍沙のファーストクラスで世界一周」の最終回にも書いたが、JALのマイレージプログラムのステイタスを上げるために、あと1000マイル弱足りなかった。国内のどこかに往復すれば、目的としていた数々の特典を手に入れることができるという計算だ。
そんな理由だから、目的地はどこでもよかった。気になったのは2カ所。福岡で極上フレンチともつ鍋を食べるか、函館で鮮度のいい海鮮丼と名店の天ぷらを食べるか(食べることばっかり、笑)を迷い、前述の理由で函館に決めたのだった。
そうは言っても、食べ続けるには限界があるので、坂の町でもある函館でのエクササイズを挟みつつ、1泊2日のごちそうツアーに出かけた。
そんな旅だから出発も少し遅め。函館に着いたのは昼過ぎだった。すぐにベイエリアのホテルに荷物を置いて、軽く何かお腹に入れようとホテルの外へ。ところが、ランチタイムを過ぎていて、開いているのはピザやパスタといった東京でも食べられるメニューのレストランばかり。最初のランチから海鮮を食べたいと思ったものの、なかなか見つからない。
あきらめかけて、ショップと思っていた「はこだて海鮮市場」にふらりと入ったら、そこにイートインスペースがあった。しかも、イカめしがたったのひとつ、私を待っていてくれたかのように(笑)残っていた。「なんてラッキーなの!」と早速カウンターに座った。カニ汁の鍋からも、なんともそそる香りがする。貝や魚もいろいろあったけれど、遅めのランチだったので、夕食のことも考えて小さなイカめしとカニ汁だけで我慢することに。
そして、腹ごなしにベイエリアを散策することにした。ここには、赤レンガ造りの倉庫が立ち並んでいる。国際貿易港として栄えた函館で最初に倉庫業が営まれた場所で、今はその倉庫の中には、ビヤホールやレストラン、ショッピングモールなどがあり、観光名所となっているのだ。
ぐるぐる歩き回った後は、函館山へと急ぐ。何度も写真で見た、あの絶景を見るために!
金森赤レンガ倉庫
所在地 北海道函館市末広町14-12
電話番号 0138-27-5530
URL http://www.hakodate-kanemori.com/
2015.11.17(火)
文・撮影=たかせ藍沙