チャー・クイティオが好きなら、ペナンに行こう!

 ペナン島には、チャー・クイティオの名店が多数あります。なかでもこちらの2つが有名。昔と変わらない調理法で、絶品の味をうみだす名人がいる屋台です。

「チャー・クイティオ」作り40年以上、赤い帽子をかぶったおばちゃんが腕をふるう店「Kafe Heng Huat」。このおばちゃん、ときにサンバルの湯気が目に入らないようゴーグルをつけることもある。
ペナンの中心部ジョージタウンのシアム通りにある屋台。小柄なおじちゃんが、たったひとりで、昔ながらの炭火を使った調理法でチャー・クイティオを作っている。左手で火をあおり、右手で炒めるという妙技。
このおじちゃんの屋台、路上にある小さな移動式の店。それなのに……。
食べる場所がこんなに広い! この人数が、おじちゃんが作るチャー・クイティオを注文しているため、1時間近くはゆうに待つ。

※3ページ目に、この2軒の屋台の様子を動画で紹介しています。絶品の味をうみだす名人の手さばきをお見逃しなく!

 さて、ペナンがなぜ「チャー・クイティオ」発祥の地なのか。理由は明確にはわかりませんが、「マレーシアごはんの会」的にはこんなふうに分析しています。

 ペナンは、他の地域に比べて、中国系民族の比率が多い場所です。なかでも「クイティオ」の名前の起源である福建語をつかう福建省出身の人が多数。そのため、全体的にレベルの高い中国系の料理のなかでクイティオを使った料理への情熱が強かった。さらに、漁業の盛んな港町なのでシーフードの鮮度はバツグン! 海老や赤貝が美味とあれば、チャー・クイティオがおいしくなるのは必至の流れかと。

 さて、そろそろお腹がぐぅ~と鳴っているころかと思いますが、さらにディープなチャー・クイティオ情報もちょっとだけ。

2015.10.30(金)
文=古川 音
撮影=古川 音、三浦菜穂子