今回のマクロビレシピに欠かせない食材はこれ!
塩麹
塩麹は、麹に塩、水を加えて発酵・熟成させた日本の伝統的な調味料です。昔から野菜や魚の漬物床として使われてきたものですが、ここ最近のブームで調味料として使うことも多くなりました。オールベジの私のお料理では、乳製品のコクを出したいときに、ほかの塩味を控え、豆乳と合わせて使います。そしてこれが驚くほどおいしく仕上がります。市販の塩麹でもおいしくできますが、1週間くらいででき上がる発酵食品なので、麹と良い塩が手に入ったら手作りをしてみることもお勧めです。保存期間は塩分の濃度によっても変わりますが、冷蔵庫内であれば半年くらいはもつものです。
エキストラバージンオリーブオイル
エキストラバージンオリーブオイルとはオリーブの果実を搾ってろ過しただけの、化学的処理を一切行わないバージンオイルの最高級品です。安価なオリーブオイルは搾りかすからさらに抽出するために溶剤を使い、バージンオイルを混ぜて酸度の調整をしたものであり、その品質には歴然の差があります。
良質のバージンオイルにはコレステロールを下げるオレイン酸が豊富なほか、カルシウム、鉄分、ポリフェノール、ビタミン類を含むので美容・健康に効果があるとされています。しかし残念なことに日本においてはオリーブオイルの名称に「エキストラ」をつける規制がないことから、商品の内容が偽装されたものも出回っているのが現状です。安心・安全を意識するのであれば商品選びは慎重に、信頼のできるブランドの良質なものを選ぶようにすると良いでしょう。
自然塩
マクロビ的にお勧めなのは、低温で蒸発、結晶化させ、にがりを落とした精製されていない自然な海の塩です。海水の成分には塩化ナトリウム以外にマグネシウムやカルシウムなどをはじめ90種類以上ものミネラルが含まれています。人間の体内の70パーセントを占める水分、この体液と血液の成分は限りなく古代の海水の成分に近いことからも、ミネラルを含んだ海の塩は必要な成分であると考えられています。
塩化ナトリウムの純度が高い化学的に精成された塩は、体に負担をかけるだけでなく、味わいも単調です。減塩を心掛けている方は特に、少量でも味わい深い仕上がりになる自然塩がお勧めです。
中村恭子 (なかむら きょうこ)
地産地消料理研究家/健康管理士
クシマクロビオティックス・コンシェルジュ/食育アドバイザー
2011年東京都より長野県茅野市に移住。同年、自身のプロデュースするオールベジの焼き菓子を提供するCafe 楢 Oak(カフェオーク)をオープン。また地産の伝統野菜を紹介するイベントの企画・運営や、それらを使ったオールベジ料理・菓子のメニュー開発等を行う。東京・蓼科で月に一度オールベジ料理を食べて学ぶ料理教室を主催。
ブログ(毎週水曜日更新) http://www.cafe-oak.net
※カフェの営業はゴールデンウィーク・夏季シーズンのみ
Facebook https://www.facebook.com/kyoko.nakamura.18
撮影/秋元良平 http://ryohei-akimoto.jp
Column
自分にも地球にも優しい
「週1回ベジ食」のすすめ
週に1回、お肉を控えて野菜を中心にした食事をする「週1回ベジ食」はじめませんか? 「週1回ベジ食」は、体に優しいのはもちろん、肉食をやめることで地球温暖化の原因のひとつと言われる無理な畜産の抑制にもつながる、地球にも優しい食スタイル。自分と地球をいたわる、ヘルシーなだけでなくちゃんとおいしい「週1回ベジ食」レシピをご紹介します。
2015.07.13(月)
文=中村恭子
撮影=秋元良平