Magnificent View #643
ナマクワランド(南アフリカ)
(C) Freeman Patterson / Masterfile / amanaimages
南アフリカの北ケープ州にあるナマクワランドは、岩山と砂が見えるだけの荒涼とした半砂漠地帯。だが、ここに南半球の春を知らせる雨が降ると、その姿は一瞬にして、一面の花畑に生まれ変わる。
15万ヘクタールにもおよぶ荒野が雨で潤い、そこに種子が芽吹き、花を咲かせるのは8月中旬。大地を覆うかのごとく、約3500種ものワイルドフラワーが一斉に咲き乱れる。その様子は、まるで砂漠に忽然と現われた花絨毯のよう。
大自然のフラワーショーが終わりを告げるのは、咲き始めて2、3週間後の9月上旬。開花の期間が短いというだけでなく、見られる花の多くが南アフリカの固有種である珍しさから、ここは「奇跡の花園」とも呼ばれている。
はかなくも美しい自然の芸術。こんな期間限定の絶景も、ぜひ一度は見てみたいものだ。
文=芹澤和美
