テレビでも人気のシェフが家庭料理をアレンジ
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食の祭典で、料理の知識や技術、素材などを見た後、実際にフィリピンのレストランを回って、その食の最前線をいろいろと味わう。まずは、料理番組の優勝で人気を博し、現在はライフスタイル・ネットワークの「キュリオシティ・ゴット・ザ・シェフ」という番組にも登場している人気シェフであるシャーウィン・ティーの店「クワーキー・ベーコン」へ。マカティから車で1時間ほどのサンホアンにある。
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フィリピンの家庭料理を今風にアレンジして、メキシカンや和とフュージョンしたりと新しい魅力ある料理に仕上げている。例えば、チキンアドボをホームメイドのトルティーヤにのせた一品は、グリーンマンゴーやマスタードリーフ、チェリートマトがさっぱりとメキシコ風で、スナックペッパーの歯触りがいい。
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右:とてもキュートでポップな内装の店内。ここにもシェフの遊び心が窺える。
6歳の時にテレビでフィリピンのフレンチシェフの料理番組を見て、シェフになろうと決めたというシャーウィン。今では、彼自身が料理界の若手注目シェフだ。
最後に、ジャコウネコのフンの中に入ったコーヒー豆を使う、希少なアラミドコーヒーを出してくれた。炒りたての豆で入れた一杯は、雑味のない実にピュアな味で上品な香り。
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Quirky Bacon(クワーキー・ベーコン)
所在地 192 Wilson Street, Maytunas, San Juan City
電話番号 +63-2-570-2494
※現在、次の店の開業準備のため休業中。ケータリングのディナーは対応。
アジアのベスト50にランクインしたフレンチの名店
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もう一軒、今回、訪れた注目のレストランは、「アジア・ベストレストラン50」にフィリピンから初めて選ばれた「アントニオズ」。
このベストレストランのランキングは、英国のレストラン雑誌が2002年に始めた「世界のベストレストラン50」のアジア版にあたり、アジア各地の300名以上の料理評論家や飲食業界のリーダーの投票によって選出されるもので、ガストロノミーの世界でとても栄誉のある賞だ。「アントニオズ」は初入選で48位だったが、訪れてみてその味、実力に驚いた。
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マニラから車で約2時間のタガイタイ。レストランの手前には専用のゲートがあって、コロニアル調の大邸宅のような建物に着く。そして、お出迎えから始まって、そのサービスは優雅そのもの。白いヘッドドレスとエプロンのウェイトレスのスタイルがとてもかわいい。
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さて、そのフランス料理の実力たるや、ちょっとここがフィリピンであることを忘れてしまいそうなほどエスタブリッシュだ。12年前にオープンした当時はキッチンと小さなダイニングのレストランだったのが、その味が評判を呼んでここまで成功した。
オーナーシェフであるアントニオ・エスカランテ氏は、現在のレストランは祖母の家をイメージしたもので、またレストランを始めたきっかけはライオンズクラブの会長としてたくさんのお客をホストすることが好きだった祖父の影響だと語る。今回は“フィリピンのテイスト”にこだわる私たちのために、特別にフィリピン料理のアピタイザーを2品出してくれた。
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ナッツなど一部を除いては、すべてオーガニックの自家農園のもの。アフリカンワーム(ミミズのような虫)とコンポストなどを利用して、有機肥料の土作りをしている。サラダは新鮮な素材の味が極立っていた。スパイス、ハーブ、フルーツの特長を生かしたソースが印象的で、豊かな自然、素材だからこのセンスが育つのだろうと思わせる、フレッシュさがあふれる味だった。
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Antonio's(アントニオズ)
所在地 Purok 138, Barangay Neogan, Luksuhin-Mangas Road, Alfonso, Tagaytay City
電話番号 +63-918-899-2866
2015.06.09(火)
文・撮影=小野アムスデン道子