穀物や野菜を中心とした食事法、マクロビオティック。この連載では旬の食材を使った簡単マクロビレシピを紹介します。オールベジとは思えないしっかりしたおいしさと食べごたえは、週末のブランチや友人の集まるパーティレシピにもぴったり。ストイックになりすぎない「ゆるマクロビ」をはじめましょう。
「そらまめ」の一口がんも
旬のそらまめを使って精進料理の定番がんもどきを、食べやすい一口サイズで作ります。
しっかりと水気を切ったお豆腐にとろろを加え、ピリリと黒胡椒をきかせた生地でそらまめを包みこみました。お酒のおつまみにもぴったりな、大人向けのレシピです。
お子様用には黒胡椒を控え、手作りのトマトケチャップを添えてピンチョスにしてあげると食べやすく、見た目もかわいらしく仕上がります。手作りならではの揚げたては、市販のがんもどきとは別物です! 外側はサクッと、中はふわふわな食感に、そらまめのほっくりとした食感があとを引き、止まらないおいしさですよ。
さや入りのそらまめを見かけたら、ぜひお試しくださいね。
【旬の食材】そらまめ
「そらまめ」は世界最古の農作物の一つで、原産地は北アフリカからカスピ海沿岸と言われています。疲労回復、むくみの改善に効果のあるビタミンB1、カリウムを豊富に含んでいます。
マクロビ的に、豆類はほぼ中庸(ちゅうよう:陰と陽の中間)に分類されており、日常の基本食のガイドラインでも豆とその加工品の摂取は、食事全体の10%程度摂ることをすすめています。
香りが良く、ふっくらやわらかくおいしいそらまめは、脂肪や糖の代謝も助けてくれるほか、豊富に含むタンパク質が肝機能を保護してくれます。またカリウムが余分な塩分や水分を排泄してくれることから、お酒のおつまみとしても最適です。
さやから出して空気に触れると一気に鮮度が落ちるので、さや入りのものを購入し、調理の直前にさやから出してフレッシュなものをいただきましょう。
2015.05.08(金)
文=中村恭子
撮影=秋元良平