#055 Huvafen Fushi
フヴァフェンフシ(モルディブ)

フヴァフェンフシの誕生はまさに革命だった

一周歩いて約15分の小さな島、フヴァフェンフシ。ここから発信された新たなサービスは数知れず。

 インド洋のモルディブは、一周歩いて回れるような島が1190も集まった国です。モルディブのリゾートの特徴は、ひとつの島を丸ごとリゾートにした1島1リゾート。それが100島以上もあるのですから、ひとつずつ紹介していったら、「極楽モルディブ百景」ができてしまう!? それでも、各リゾートは変化に富んでいるので、飽きさせられることはないでしょう。

桟橋でつながったライムスパ。世界初の水中トリートメントルームはこちらに。

 個性豊かなリゾート・アイランドが多いモルディブ。思うに、この島々は格好のリゾート実験場ではなかろうかと。もともと無人島にリゾートを造るわけですから、ゼロから始められ、「こんなコトができたら楽しいだろうな」という思いつきも形にしやすいのでは?  「ヤシの木より高い建物はNG」という建築基準がありますが、それすらヤシの木を接ぎ木して背を伸ばし、建物の高さの基準をパスしたという話もあるくらい、フリーダムな国でもありますし。

マッサージ台の下に鏡をおいて、トリートメント中も水中の風景を愛でられる仕掛けが。

 そんな今のモルディブのリゾート開発の分水嶺となったのは、おそらく2004年のフヴァフェンフシの誕生でしょう。北マーレ環礁に登場したフヴァフェンフシは、世界初の水中スパをひっさげて、リゾーターの度肝を抜きました。続いて、当時のヒルトン・モルディブ・リゾート&スパは水中レストランを世に送りだし、いわば“水中”ブームに!?

2015.04.25(土)
文=古関千恵子
写真=フヴァフェンフシ