大人気ブロガーよりのまさみさんの著書『弁当パフォーマーまさきちの弁当ごよみ十二カ月』が2014年12月に発売! その巻末に収録している「まさきちの弁当詰め方講座」の拡大版を、CREA WEBではお届けします。同じおかず・お弁当箱でも、詰め方次第で、ふたを開けた時の「おいしそう!」というインパクトがまったくちがうのです。お弁当のレシピは本書を参考にしてくださいね(文藝春秋BOOKSで詳しく見る)。

 こんにちは。よりのまさみです。

 今回の詰め方道場は、「そぼろ弁当」。ご飯にのせるだけだからこれは簡単ね~とお思いかもしれませんが、そぼろ弁当、これでなかなか奥が深い。

 詰める工程がシンプルであればあるほど、ちょっとしたひと手間、ほんのひと工夫で見た目に差が出てくるのです。逆に言えば、少しの気遣いで見違えるようになるとも言えます。

 第3回の生徒さんも引き続きIさん。では早速、Iさんの弁当を拝見しましょう。

【Before】Iさんの「そぼろ弁当」

[今回のお弁当]
鶏そぼろ/いり卵とゆで絹さや/ご飯

「まず左端に鶏そぼろを詰めました。最初箸で詰めていたのですが、そのあまりに果てしない道のりにキーッとなり、途中からティースプーンに替えて、いり卵→絹さやの順に最後までティースプーンで詰めました。そしたらやっぱり細かいところが上手くいかず、それぞれの境界線があいまいになってしまいました。さらに、はっと気づくと、バ、バランスが3分の1ずつになっていない?? そこで、飾り用にとっておいた絹さやでごまかしたつもりですが、上手くごまかせているでしょうか? 前回ご指摘いただいた“行き当たりばったり”。そのくせがなかなか治りません」(Iさん)

 またまたキーッってなってしまったIさんの今回のお悩みは、適正な用具の選定及び手法と、グダグダな境界線と全体的なバランスですね。これをすっきりと解決していく前に、まずはこちらをご覧ください。

 今回も、全く同じおかずを、似たような楕円形の弁当箱に詰めてみました。

 Iさんのそぼろ弁当は3色そぼろ弁当で、3分割に詰められていました。しかし、3色だからといって、3分割にしなければならないというわけではありません。

 固定観念にとらわれず、なおかつ臨機応変に、そぼろ弁当を詰めていきましょう。

2015.02.20(金)
文・撮影=よりのまさみ